幼稚園の日記(ブログ)

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2011年5月28日 土曜日

今日は、今年度初めての自由登園保育「フリースクール」を行いました。今回のテーマは、「色が広がっていく不思議」ということで、色々な遊びのコーナーを用意しました。それぞれのコーナーに分かれて遊ぶ前に、一度会議室に全員集合しました。今日の劇では「たたき染め」という遊びを元に、シルクと木綿の違いに触れました。シルクは蚕が作る繭からできているため、『たんぱく質』が豊富に含まれており、大変色が染まりやすいのですが、木綿には『たんぱく質』が含まれていないため、着色しにくく、長い時間色を保存しておく事が難しい…という事で、実際に劇中でもやってみました。すると…あれれ?なぜか木綿を使った方が色がきれいに残り、シルクの方は薄くなってしまいました。どうやら、シルクと思っていた布には化学繊維が含まれていたようで、色をはじいてしまったのでした。思わぬハプニングでしたが、昔使われていた着物(シルク100%)を使ってみたら、葉脈までくっきりと葉っぱの色が鮮やかに残りました。

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そして、劇ではシルクについた色を水で洗い流そうとすると、『たんぱく質』は水から色を守るので色落ちしにくいのですが、木綿の場合は水と一緒に色が洗い流されてしまいます。そこで、木綿にも色を残しておくためにどうしたらいいかなと考えた時に現れたのは『豆乳くん』。豆乳には『たんぱく質』が含まれているので、木綿を豆乳に浸して仲良くさせると、水で流そうとしても色落ちしにくくなりました。きれいな物だけが残り、いらない物だけが流されたのです。そして、これは人間の体でも同じ事が言え、たとえばダイエットをしようと思って野菜ばかり食べていても意味がありません。そこで『たんぱく質』を同時に摂取しなければ、いらない栄養物まで体内に残ってしまうので、全然体重も減りません。また、髪の毛もたんぱく質でできていますが、化学薬品がたっぷり入った染料を使ってカラーリングを繰り返すと、髪の毛は細くなり、だんだん傷んでいきますが、植物性の高いヘナや香草(漢方)を含んだ染料を使うと髪に優しく、コシとツヤが出て元気になるのです。植物とたんぱく質がつながる事で丈夫になったり、体に優しくなったりするのです。反対に、たんぱく質を摂取しなかったり、石油や石炭などの化学薬品を使用することで壊されたり邪魔されたりする物がたくさんあります。今回の劇では、色の不思議から食育まで話が発展し、自然やたんぱく質のすごさを改めて感じる事ができました。

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そのあとは、それぞれのコーナーに分かれての活動になりましたが、《野菜スタンプ》では年少さんも取り組みやすく、色々な形のスタンプを押して楽しんだり、形を組み合わせてレイアウトしたりしていました。作った物と自分の好きな色の包装紙を選んで台紙もつけました。ぺんぎん組のT君は、昨日おじいちゃんのおうちで野菜スタンプをする事を話すと、おじいちゃんが野菜をとって来てくれて持たせてくれたそうです。家族の参加を飛び越えて、また広いつながりが子供達を育ててくれたり、興味を持って頂けたりしているという事を大変嬉しく思いました。

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《しぼり染め》では、白いシーツやハンカチや持って来ていただいたTシャツなどに玉ねぎの皮で色をつけました。たまねぎの皮とミョウバンを加えて火にかけることでとっても鮮やかな黄色に染まって、たくさんの方が感心されていました。

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《たたき染め》では、葉っぱやお花を組み合わせて布にはさんで上からカナヅチでトントンとたたいて、色を出しました。お父さんが真剣にカナヅチを持ってたたいている方もいれば、子どもがやっているのを見て手を出したいけど我慢して見守っている方もいました。ふだん子どもたちが幼稚園で遊び込んでいるその姿を感じてりす組のK君のお父さんは関心していました。

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《浸し染め》では赤・青・黄の3原色にキッチンペーパーやコーヒーフィルターなどに浸して色がにじんでいく不思議を楽しみました。そして乾いた浸し染めの紙を使って《作るコーナー》では、ヨーヨーやうちわ、とんがり帽子などを作りました。作品はバラエティにとんでいて、次々とアイディアいっぱいの作品ができ、驚きの連続でした。

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最後に会議室で自分たちの作った作品を発表し、「私も!」「僕も!」と言って前に出てきて、どの子も嬉しそうに見せてくれました。思わずお母さんたちもカメラを持ってシャッターチャンスをねらいます。今日1日たっぷり遊んで満足度いっぱいの子どもたちでした。

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2011年5月28日 土曜日

雨上がりの火曜日のことです。少し早めのお外遊びに子ども達は急いで片付けをし、排せつを済ませて出ていきました。幼稚園のお兄さん、お姉さんは早くも運動場で泥遊びの真っ最中です。それを見たぴよぴよさん、水たまりに突進!1才5ヶ月のTちゃんは足をピチャピチャとしていましたが、やがてパシャパシャに変わり、そのうちまるでお風呂に入ったかのように座り込んでしまってにこっの笑顔。一緒にピチャピチャとしていた1才5ヶ月のAちゃんは、これしてもいいの?と言わんばかりに水たまりを出たり入ったり初めての感触を味わっていました。ヌルヌル感やジトジト・サラサラなどという擬態感を五感を通して味わうことはこれから大切なことです。こんなに雨上がりの、それも水たまりを遊び場に使わせている幼稚園なんて他にはないでしょう。子ども達の気持ちや遊びの面白さを大切にしている三葉幼稚園ならではの環境だと思います。また、「汚れてもいいですよ」と快く受け入れ、理解してくださる保護者の皆様のご理解があってのことだと思います。感謝しています。

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朝、ぴよぴよのお部屋の入り口をノックしてくれた年少さん。可愛いお客さんです。こちらもすでに登園して来ていた1才11ヶ月のYちゃんや1才5ヶ月のTちゃんが、ハイハイの格好で応待に出たのです。すると、年少さんもすぐにハイハイになりお互い言葉ではない笑顔で、まるで「おはよう。今日も仲良くしましょうね。」と言っている様でした。よく保護者は、「入れて」とか「かして」とか言うんよ、と子ども達に言わせようとします。ですが、よく見ているとそんな言葉はなくてもすぐに分かり合える、そんな不思議な力が子ども同士にはあるのです。大人はすぐにルールと称して守らなければならぬことを要求していきます。その前に子どもの世界はお互いを認め合い許し合う力があるようですね。見習うべきは私たち保育者の方だと反省しました。

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木曜日の朝、幼稚園のコアラ就園前保育のお友だちがトイレから出て、アンパンマンのTシャツを誰かに見せたくてぴよぴよのお部屋をのぞきに来てくれました。それに気付いた1才8ヶ月のAちゃんが指さしで「あー」と声をあげました。保育士が「うしろにはバイキンマンもいるよ」と言うと、なんだなんだというようにみんなが自分の服を引っ張りながら見せに来ます。まるで自分のTシャツをアピールしているかのように。「自分を見て」「こっち向いて」の言葉はありませんが、おへそを出しながら保育士の周りに寄ってきます。1人づつお腹をプッシュしながら「可愛いね。素敵ね。よく似合うね。」など声をかけると嬉しそうに笑います。ほっとする場面に今日も1日楽しく過ごせるスタートになりました。

♪小さな丸い輪の中に、子どもの王様いらっしゃる縲怐ニ歌いながら、お昼寝をしないお友だちと冠を作って遊びました。包装紙や広告で頭にかぶせる冠を作ります。まだ折ることが難しかったり、セロハンテープを切ることを失敗し長くしてからませたりと困難もありましたが、手伝ってもらいながら一人ひとり作ってかぶせることが出来ました。もちろんかぶった子ども達は王様になって得意満面です。かぶっていた冠をどこかに置き忘れても、ちゃんとお友だちが届けてくれます。優しい心が育っています。お迎えに来られたお母さんが「お母さんがかぶってもいい?」と聞くと、すぐにお母さんにかぶせてあげました。

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1才4ヶ月のRちゃんはとっても表情豊かです。甘えたい時はちゃんと声の調子を変えて、両手をあげて歩いて来ます。そんなRちゃん、保育士に自分の思いを邪魔されると「イヤ」とはっきりした口調で言い放ったのです。これには保育士もすぐに「ごめんなさい」!言葉の獲得は一人ひとりみんな違います。仕草で、表情で、目で、子ども達の要求や思いを読み取らなければなりません。こんな子ども達の思いに気付き、応えることができるようにより一人ひとりとつながっていきたいものです。

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