2011年8月6日 土曜日
戸外で掃除をしていると 落葉にかじりつくようにしてアブラ蝉がとまっていました。近寄って見ると羽根が傷ついていて飛ぶことができないようでした。 そこで、部屋に持ち帰って網戸にそっととまらせておきました。 すると、一番早く登園してきた2歳8ヶ月のRくんが見つけて 「せみや」とすぐに興味津々に眺めていましたが、触ろうとはしません。 次々と登園してくる2歳1ヶ月のUくんやRくん1歳10ヶ月のAちゃん達にも「蝉おるで」と教えてみんなで見ていましたが、遠巻にして 近寄っていく様子がありません。むしろ「こわいの」と逃げ出す子もいます。そうこうしているうちに、午後になると、蝉も力つきたのか 下へ落ちてしまいました。 それにきずいたRくんは、さっそく木製ままごとの野菜を切ってお皿に入れて蝉のところへ持って行ったのです。
「お腹 空いたん?」「お食べ 」 この優しい姿に思わず「すごい」と拍手でした。
翌々日 友だちの3歳のUくんが、網と虫取りカゴを持って登園してきました。虫カゴにはクマ蝉が2匹入っていました。 来る早々みんなに見せて得意気です。虫カゴに入っている蝉を子ども達は集まって覗き込んで「蝉」「蝉」と口ぐちに叫んでいました。ぴよぴよの子ども達があまりに嬉しそうなので、Uくんが虫カゴから出して見せようと蝉を手にすると、みんなが一斉に散らばって逃げ出しました。その早いこと早いこと その時,タイミングよくその弱っていたクマ蝉が鳴き出したのです。その鳴き声に驚きながらもこんな鳴き方をするんだと思ったのか、またそろそろと逆戻りです。怖いもの見たさの様なところでしょうか。その仕草は可愛くなんともユニークでした。
そして、「お母さんいよるんよ」「お腹が空いとるんよ」など前回の経験が生きています。このように、生きものとのかかわりでしっかりと子ども達は生命を学んでいるようです。
また次の日の事 玄関の事務所の所に飼育ケースが置かれています。ケースの中にはカブトムシが幼虫からかえってたくさんいます。毎日のようにその飼育ケースを覗いて「ゼリー食べよるね」「ケンカしよる」など言葉で伝えてくれ、時々はゼリーの交換をさせて貰っています。
その中の1匹を出して みんなの所へ見せに来てくれた弓達さん 子ども達はさあ大変ー蝉やダンゴムシも怖いのに今度はカブトムシです。 またまたお部屋に一目散で逃げ帰って来ました。 洋服に止まらせたり 腕を這い登らせたりしながら見せましたが遠巻きに見ていました。やっと、飼育ケースの方へ返してもらって ホッとしている子ども達の前に 今度は、玩具のクワガタをこれなら
触れるかなと保育士が出しました。 でも、すぐには無理でした。子ども達は、指先で突いてみて
大丈夫と思ったら手に持つ事が出来たのです。 こんな昆虫とのかかわりの1週間でした。 子ども達は、怖い思いや驚きや優しさなどいろいろな表情を見せてくれました。 ぴよぴよの子ども達は、
この様な体験をしながら日々成長をしています。