2023年9月5日 火曜日
今日は朝から小雨が降っており、バスに乗って来た子どもたちは「今日はプールできんね」と残念そうに話していました。
しかし、園に着くと先生たちが忙しそうに何か準備をしていました。なんと今日はゴーヤチップス屋さんができるというのです!『ゴーヤ』と聞くと『苦い』というイメージが強いため、ひまわり組のIちゃんも「え…ゴーヤ…」と顔が渋くなっていました。私もゴーヤチップスは初めてなので苦いというイメージしかありません。美味しいのかな…子どもたちは食べられるのかな…と思っていました。しかし、古森先生のたくさんのアドバイスによって毎年子どもたちからも大人気のゴーヤチップスができるというのです。
まず、ゴーヤのわたを取る時には、白い部分がなくなって緑になるまで取っていきます。白い部分が残っていることで苦味が出るそうです。わたを取ったゴーヤを食べやすいサイズに切り、塩を入れてもみこみ、10分程つけて洗っていきます。泡が出なくなるまで洗うこともポイントです。さらに、新発見がありました。ゴーヤの中にあった赤い種はそのまま食べることができるというのです。その赤い種は甘くて美味しいと教えて下さり、とても衝撃でした。
Sくんは、「お金はいらんの?」と聞いていました。看板を見ると『??えん』と書かれています。それを聞いた教師が「何円がいいと思う?」と聞くと「1,000円!」「10円!」と口々に言っていました。「1,000円だったら高いし、10円だったら安いから100円にしよう!」と言うと、子どもたちは急いで部屋に戻ってお金を作ることにしました。部屋に戻って「1を書いて◯を2つ書くんだよ」と教えてもらうとすぐに書き始めました。
嬉しそうに書いた自分だけのお金を握りしめて、いざゴーヤチップス屋さんへ!お金を渡して、出来たてのゴーヤチップスと交換しました。
実はその頃、ゴーヤチップス作りと同時進行で、年長児は遊ぎ場で運動会に向けてリレーの練習をしていました。「年中さん、年少さんとは違う、年長さんだけが使う特別なバトンなんだよ」と言われると、顔が引き締まったように見えました。
実際に走ってみると、ぞうりで登園していた子もいたため途中で脱げる子もいました。しかし、最後まで全員が走り切っていました。全クラスがゴールをすると、先生が子どもたちにアドバイスをしていました。「円の外側と内側だったらどっちが速く走れると思う?」と聞くと、子どもたちは「外側!」「内側!」と両方の答えがありました。そこで、実際に外側と内側で同じ歩数を歩いてみると、内側にいた方が前にいることがわかりました。それを見た子どもたちは「内側の方が速い!」と気付いていました。子どもたちにもわかりやすいように実際にやってみることは大事なことだと思いました。
最後に遊ぎ場に落ちていた大きな石ころを拾うことになりました。走る時に危ない石をたくさん捨ってくれたおかげですっきりとしたグラウンドになりました。
そしてようやく全員でゴーヤチップスを食べる時が来ました。食べた途端、初めは不安そうにしていた子や、普段野菜が苦手な子たちも満面の笑みを浮かべていました。「苦くない!」「いくらでも食べれる!」と嬉しそうにしていました。私も食べてみると本当に苦味はなく、子どもたちの気持ちがよくわかりました。
このような食育があることで、子どもたちも喜んで食べたり、苦手意識も減ったりするのだと実感できました。食物のありがたさや大切さを知ることができる経験をこれからも大切にしていきたいです。