2023年6月23日 金曜日
一昨日から幼稚園解体のため「バックホー」という重機が来ています。子どもたちは大きなバックホーに大興奮!一昨日、一台目のバックホー到来!それはそれは大変だったのです。バックホーがあまりにも大きいのでトレーラーがバックで幼稚園の前の坂を上がって来て、バックホーを降ろすのにもタイヤをかませたり、マットを敷いたりして慎重に、それも雨が降る中、工事の方が頑張ってくれたのです。手話が始まるにも関わらず、夢中で「がんばれがんばれ」と応援する子どもたち。(手話の山中先生も「働く車大好き!」と一緒に見てくださいました。)それから幼稚園で生活している年長と年中赤、たんぽぽ黄組の子どもたちはバックホーの一挙手一投足(?!)まるで怪獣のような動きに夢中になってまばたきもせず息をのんで見守っていました。
一昨日の昼食後、古森先生の「幼稚園のお友達大変~!」と放送が入りました。「うさぎ組、ひつじ組が壊され始めました!」と聞くや否や、「どれどれ~?!」とテラスに子どもたちが集まってきました。そこで見たのは、まるで恐竜?怪獣??のように口をあけて、がぶっと幼稚園を食べるバックホー。くま組のEちゃんが思わず「やめて~!幼稚園を食べないで~!!」と叫びました。ぞう組のKちゃんは、バックホーがアニメに出てくる悪役に見えたようで「プリキュアになってやっつけなくちゃ」と意気込むほどでした。
夢中になって見るのは子どもたちだけではありません。教師も口をあけてじっと見入ってしまいました。私自身、3年連続でうさぎひつじの部屋と後援会室を保育室として使わせてもらって、懐かしい子どもたちの姿と、あの部屋で起こったいろんな出来事を思い出しました。あの場所でみんなで写真撮ったな、あのガラスから入ってくる光がキラキラしてきれいだったな、あの壁に隠れて叱った子もいたな、笑って泣いて怒っていろんなことがあったなぁ・・・と、うっかり泣きそうになりました。思い出がいっぱいの幼稚園がなくなってしまうのはちょっぴりさみしいけれど、新しい幼稚園の未来がとても楽しみです。何より、今は目の前の子どもたちとこの工事を見守り、二度と見られない光景を目に焼き付けておこうと思うのです。
仮園舎の教師たちは「え~いいな!見に行きたい!」と羨ましがっていました。(呼ぶのを忘れていたわけではありません。昨日は雨だったから仕方なく・・・)一昨日のバックホーの動画を昨日、仮園舎の年少児たちは見せてもらったそうです。するとそれまできょろきょろ、ぺちゃくちゃとおしゃべり、よそ見をしていた年少児たちがバックホーが幼稚園を壊す姿に「え…」じぃ~っとiPadを真剣に見始めました。
そして、お天気になった今日、みんなで歩いて幼稚園に帰ってきました。「おかえり!」「ただいま!」「お~い」とついこの間カレーパーティーで会ったにもかかわらず感動の再開を果たす子どもたち。最初は作業をしていなかったのですが、年少児が着いてすぐ、工事のお兄さんたちがバックホーを動かしてくれました。アームをゆっくり高く掲げて、ハサミの部分をぱくぱくさせると、「きゃ~!!」と子どもたちは大喜びです!バックホーショーの始まり!左右に振ったり、上下に動かしたり、時には運転手のお兄さんが手を振ってくれたり…そしていいところにハサミをおろし、記念撮影までさせてくれました。すみれ組のKちゃんは恐竜のようなバックホーにちょっぴり怖くなり、涙が出て教師に抱っこしてもらって安心していました。今日はたっぷり、工事の様子を見学できて満足そうにまた仮園舎に帰っていきました。
解体工事に伴って(6月9日の私のブログにも書いたのですが)真っ白な防護壁が建ち、そこにお絵描きをさせてもらうことになりました。雨やら行事やらでなかなか取り組めなくて、子どもたちからは「先生いつお絵描きするの?」「早くしたいよぅ」と急かされていました。子どもとおんなじ気持ちだったのは古森先生です。「あら~いつ描くのかしら」と心配されてしまいました。そして今日!ようやく時間を作って年長4クラスと年中児が活動することができました。
年中児は「幼稚園で楽しかったこと」がテーマです。子どもたちと相談して「カレーパーティー」が挙がりました。すると、「みんなで掘ったじゃがいもを使ったよ?」「玉ねぎの皮も剥いたね」「カレーパーティーはさんさんらんどでしたよね」とどんどん繋がって行きました。そんな年中さんの壁画は“楽しかったこと絵巻”のようでとってもかわいいのです。細かいこともよく覚えていて、それを絵に表現できていて年中児も侮れないな、と思いました。
年長児は各クラスで話し合ってテーマを決めました。らいおん組は「三葉幼稚園でらいおんさんとみんなが遊んでいるところ」です。「だって楽しいから!」と話す子どもたち。壁画の中に「ようちえん たのしいよ」と書いていました。
きりん組は「お花畑のきりんさん」です。ひまわりとすみれとさくらとチューリップの花が描かれているのは、自分たちが小さかった頃、そのお花のクラスだったそこから大きくなったから、だそうです。
ぞう組は「ぞうさんと水遊び」がテーマです。ぞうの鼻からたくさん水が出ているのをWちゃんが動物園で見たそうで、それを聞いたHくんが「水鉄砲したらいいやん!暑いけん!」と提案したことにみんなが賛成して決まりました。
くま組は、くまの親子を描こうと進めていたのですが、右端に最初に古森先生が仕掛けてくれた子ブタがいます。「独りぼっちじゃさみしいよなぁ」と予定にはなかった子ブタの仲間を描き始めました。子ブタが料理をしている絵です。そこからどんどん広がっていき、川の中に魚がいたり、レインボーファームで見たツバメや蝶々を描いたり、とても楽しい絵になってきました。「どうなった~?」と様子を見に来てくれた古森先生に子どもたちはあれやこれや自分が描いた絵の自慢をしていました。「この子ブタ、カレー作りよんよ」の言葉に古森先生は大笑い。みんなのことを「すごいね~!」と褒めてくれました。そしてクレヨンの塗り残した部分をティッシュでぼかす手法を教えてくれました。それが大成功!空がきれいにぼやけて、より素敵な絵になりました。その絵を見てHちゃんが「なんかお話みたいだね、昔々あるところにくまさんと子ブタさんと~」と言うと、Mちゃんが「それって森のくまさんみたいじゃない?!」とお絵描きからなんと、お話作りが始まりました。とても楽しいお話ができたのですが、それは月曜日に書いてまた貼るので、作品展に来た時のお楽しみにしておきます…♪
一学期に共同でこんな活動ができるのか、と正直驚きました。子どもたちのことを甘く見ていました。自由な発想と技術となんでも楽しくしてしまうことができるのは三葉っこの才能ですね。年少児、プレ年少児も壁画作りをします。今日、年長と年中が描いただけでも園庭が一気に明るくにぎやかになりました。子どもたちのために一生懸命幕を張ってくれた工事のお兄さんたちに感謝です。(もっと早くすればよかった・・・涙)来週、大きい子たちが今日の続きをして、年少さんとたんぽぽさんが描いて、完成するのが楽しみです!