2022年9月4日 日曜日
朝夕は涼しくなり、日中の暑さも少しずつ和らいできました。そこで、今週はさんさんらんどの『きかんしゃ』で遊ぶことにしました。保育園児にとってさんさんらんどのきかんしゃはあこがれです。自分で靴を履ける子は、テラスの前に並べた靴の中からすぐに自分の靴を見つけるとマジックテープを外して上手に足を靴の中へ滑り込ませて履いていました。1人で履くのが難しい子も、マジックテープを外し、なんとか足を入れようとあーでもないこーでもないと靴をくるくる回しながら足の入るところを探したり、靴をギュッと抱きしめて履かせてもらえるのを待ったりしていました。
そして、みんなが靴を履けると「行くよ〜!」の保育教諭の掛け声に「キャー!!」とさんさんらんどに向かって走り出す子ども達。どの子も早く遊びたくて大急ぎで坂を登っていきます。入園当初は心もとなかった足取りもずいぶんしっかりし、手を繋がなくてもひとりで登れるようになり成長を感じます。
何度か遊びに行っている大型きかんしゃには様々な工夫がなされていて、子ども達はお気に入りの登り口へ一直線です。特に人気なのはネットです。何人もの子どもが我先にとしがみついて登っていきます。最初の頃は、ネットの網目に靴がはまって身動きが取れずに泣いていた子もいましたが、どの子も上手に足を運んであっという間に登ることができました。チャレンジ精神旺盛な子ども達は他の登り口にも挑戦していました。月齢の高い幼児は、鉄の棒の階段を登りトンネルを抜けると、揺れる丸太の橋を慎重に、でも足速に渡ると何度もすべり台を滑っていました。足を踏ん張る力や腕の力も強くなり、丸太の坂の階段を滑って落ちずに1人で登れる子も増えてきました。子ども達の好奇心や身体の成長に伴ってできる動きも増え、どの幼児の顔も新しいことを見つけキラキラ輝いています。
身体の成長だけでなく、このような遊びを通して指先の力もついてきた子ども達です。また、室内では洗濯バサミを出すとすぐに走り寄ってきて、それぞれに遊び始めました。洗濯バサミの持ち手の方を手でギュッと握ってハサミの部分をギュッと開くと、丸く切った紙に上手に挟んでいく子、持ち手を親指と他の指でジョウズにつまんで開けると自分の指や服に挟んでみようと試している子など月齢の高い幼児達はいつの間にか1人で挟むことができるようになっていました。そんな子ども達の横では、月齢の低い子ども達が丸く切った紙の上からはみ出さないように洗濯バサミを乗せたり、洗濯バサミを投げて滑っていく様子を楽しそうに見たりして遊んでいました。中には月齢の高い子ども達のすることをじっと見ていて、同じように洗濯バサミを開けようと四苦八苦していましたが開くことができず、上手につまんで開いているお兄さん達の様子を不思議そうに見ていてとても可愛らしいのです。そこで洗濯バサミを開いてNちゃんの前に出してみました。すると、手に持っていた洗濯ばさみをそこに挟ませようと間に入れようとしますがなかなかうまく挟めず、何度も何度も向きを変え、角度を変え真剣な表情で挑戦してしていました。洗濯バサミ1つでも子どもにとっては指先の発達だけでなく、思考力や想像力など様々な発達に繋がり、何気ない動作1つ1つが子ども達にはとても大きな経験になるんだなと改めて感じさせられました。
まだまだ未知の世界が多い幼児達です。遊びを通していろいろなことを体験し味わえるよう、保育教諭も試行錯誤していきたいと思いました。