2022年2月26日 土曜日
今年はコロナ感染対策として保護者の人数を2日間に分散しての開催となりましたが、1週間の延期の末に本日無事に2日目の生活発表会を行うことができました。1日目の発表会では、子ども達の顔が西日で陰になってしまったという反省があったので、園長の「見る保護者側の立場になって考えてみよう」という提案から、昨日屋外ステージの向きを変えました。前回に比べると伸び伸びと元気いっぱいに表現する三葉っ子達の素敵な表情をしっかりと見ていただけるステージになったのではないかと思います。
三葉幼稚園の発表会は、1年間で子ども達が遊びや生活の中で身に付けた優しさ、主体性、共同、協調、創造、そして知識や知恵等々、様々な要素が含まれた表現の場です。そのため、発表会のステージは子ども達の保育室であり遊びの場であると園長が語る所以なのです。今日の生活発表会でも、この1年間で身に付けてきたことが表現された素敵なエピソードがあったので紹介したいと思います。
プレ年少児は、入園月もばらばらで特に発達差が大きい学年です。大勢のお客さんを目の前にしても笑顔で堂々と歌ったり踊ったりする子もいれば、緊張して動けなくなったり、いつも以上に舞台を走り回ったり、途中で砂遊びを始めたりする子もいました。それでも、友達と一緒に舞台に立ち、「緑の所まで下がろうね」という園長の声を聞いて、自分で動ける満3歳児の姿には集団で生活する基本が身に付いていることを感じることができました。来年は、さらにぐっと成長した姿を見ることができるんだろうなと楽しみになりました。
年少児は2日目の発表会が1週間延びたことで、昨日の練習では少しふざけている様子が見られたそうです。しかし、今日は本番の顔になって、いつも通りの年少児達の姿が見られました。年少児が歌う「きしゃぽっぽ」の歌は1番と2番の歌詞が微妙に変わる歌ですが、今日までに歌詞をしっかりと覚えて元気よく歌うことができました。人前が苦手なKくんやOくんは、秋の運動会では緊張して踊ることができませんでしたが、今日の発表会では少しだけ踊ることができて半年間の成長を感じることができました。
年中児のオペレッタでは、1日目は出席していた子が欠席していたことで、教師は他の子達が役や位置等がちゃんとつかめるかと心配していました。すると全く反対側にいるMちゃんが「私が手伝うよ」と言って、休んでいる子の代わりにすぐに位置を移動して大道具を運んでいたそうです。また、1日目にはマスクバックにうまくマスクを入れられなかったSくんでしたが、1週間後の今日は教師の心配をよそにしっかりと自分で出し入れができるようになっていました。舞台袖や客席の後ろから応援している教師達が手で〇のサインを出すと、更に元気で笑顔いっぱいになる年中児達を見て、1年間で教師と築いてきた温かいつながりを感じることができました。
昨日、園長から99点をもらっていた年長児達は、「頑張ってくる!」「やるぞ!」とやる気に満ちた表情で舞台に上がりました。ハモンドオルガンを使って効果音で劇を盛り上げたり、小道具をステージの屋根まで放り投げるほど力を入れて表現したりとクラスが一つになって一生懸命に劇を進めることができました。
くま組のRくんは、今日は気分がのらなかった様子で涙ぐんで登園してきました。しかし、劇が始まる直前に園長に「もうすぐで1年生だし、頑張ろうね」と励まされると、すぐに気持ちを切り替えて劇に参加しました。そんなRくんはやる気になったものの、気が付くと小道具のお弁当を保育室に忘れてきていたのです。それに気づいて慌てる教師を見た同じ泥棒役のSくんが、「ぼくの使ったらいいよ」と自分のお弁当を手渡し、Sくんは身に付けていた風呂敷に包まれた箱を代用して、この場をフォローしたのでした。Sくんの大人顔負けの神対応には、教師も脱帽でした。年長児の劇は子ども達が考えを出し合って作り上げてきました。友達の失敗は他の子がフォローし、不安はみんなで励まし合い、友達と協力したり助け合ったりしながらやり遂げる劇遊びには、人として大切な学びがあるのだと教師達は改めて感じることができました。
今年度の生活発表会は、コロナの感染拡大のために中止も考えられましたが、こうして屋外の特設ステージを使って子ども達の成長した姿を見ていただくことができ、嬉しく思います。又、発表会の開催にあたり、ご理解ご協力いただいた保護者の皆様には心より感謝いたします。ありがとうございました。