2021年5月21日 金曜日
今朝、年長児から「かけっこしたい!」と言う声があり、それだったら自分たちで準備しよう!という事で早速トラックを引くことから始めました。ぞう組のY君とらいおん組のT君は、教師から棒を貰うと園庭にある白い線を目印に引き始めましたが、白い線があるのはほんの少しであとは無いので途中からは自分の感覚で引くことになりました。そこでひょろひょろ〜と目印なしに引き出したY君のために園長が「こうやって持って引くと引きやすいよ!」と教えてくれました。その様子を見ていたY君はすぐに園長の真似をして引いていき、無事トラックが完成しました。トラックはできましたがまだあるものが足りません。それを子ども達に問うと、すぐにピンと来たY君は「コーンがない!」と言って持ってくると自分たちで引いたトラックの内ラインに等間隔になるように置いていき、準備は完璧です!園庭でリレーが始まるということを知った子ども達はどんどんトラックの中に集まってきてあっという間に順番待ちをする行列が出来ました。
リレーが始まると最初はタッチリレーをしていましたが、それを見た園長がどこからかペットボトルを持ってきてくれ、それをバトンの代わりにしてペットボトルリレーになりました。リレーが始まり、しばらくするとぞう組のS君がスタートラインに線を引き始めました。運動会で、教師達が引いているスタートラインを思い出し、引いたようでS君は真っ直ぐな線ではなく外側LINEに向かって少し斜めに引いていました。そしてそのラインに一人一人が立てるように縦の線も書き加えていました。トラックの周りには、ポンポンを持った応援団がたくさん増え「ガンバレ!ガンバレ!」と声援も聞こえてきました。きりん組のY君は応援団が増えてくると薄くなっているトラックの外ラインを太い竹を使ってみんなが見やすい太い線を書き「ここから中に入らないでください!」と伝えていました。
ぞう組のAちゃんは、登園するとすぐ自分から列に並び、順番が回ってくるのを楽しみにしてリレーの列に加わっていました。Aちゃんは、年少の時アスレチックのハシゴをこわごわ長い時間をかけて一生懸命に渡って拍手を貰った女の子で、その時の様子を知っていた教師たちはAちゃんが自分から列に加わって並んでいることに感動して見守っていました。Aちゃんが走る順番になると周りのギャラリー(教師達)から「Aちゃん、頑張れ!」とたくさんの声が聞こえてきました。一周を走り終えたAちゃんの笑顔に教師達はさらに感動し、成長を喜び合いました。
ひつじ組のH君は、突然リレーの列から離れて姿が見えなくなっていました。しばらくして戻ってきた手には、廃材で作ったバトン2本と優勝カップを持っていました。部屋の廃材を使ってバトンと優勝カップを作って来たのです!自分が作ったバトンと優勝カップは一番に園長に「はい」と手渡しました。H君の思いを受け取った園長はH君ともう1人の子に渡すと自分の作ったバトンを持ってリレーに加わりました。一周して戻っくるとテラスに飾ってもらった優勝カップに気づいて走るのをやめて、誰が優勝するのか筒を望遠鏡のように使い、リレーの様子を眺めていました。
リレーが始まり、終わるまで約2時間の間、リレーの列は途切れることなく続きました。教師もリレーに加わり、子どもと一緒に楽しむことが出来ました。また、子ども達自らが考えて遊びを作っていく大切さについても改めて学び直すことが出来ました。今後も子ども達からの様々な発信を聞き逃さないで大切にしていきたいと思いました。