2021年5月17日 月曜日
愛媛県に雨の季節がやってきました。まだ5月中旬、統計史上、最も早い梅雨入りだそうです。
昨日の雨で今朝の屋外遊ぎ場には「水たまり」がたくさん出来ていました。三葉っ子たちにとっては屋外遊ぎ場の軟い土地の水たまりは絶好の遊び場です。たんぽぽさんから年長さんまでいろいろな帽子の子たちが入り混じって泥遊びを始めました。子ども達は、ちょうどいい具合の柔らかさの泥のぐにゅっとした心地良い感触を夢中になって味わっていました。どこからか「ピッチピッチ、ちゃっぷちゃっぷ♪ランランラン~🎵」と歌声も聞こえ始め、存分に泥遊びを楽しみました。また今年三葉幼稚園の先生になって緊張気味のM先生!今日は、はだしで泥デビュー!に思わず笑顔になっていました。子ども達と共感して遊ぶ楽しさを味わう瞬間でした。
楽しい水たまり遊びもつかの間!雨が激しくなってきたので今日は早めに幼稚園に帰ることにしました。
さて幼稚園では・・・・・
金曜日のブログで紹介しましたがトマトの支柱立てについて教師の間で子ども達に何も知らせてないままに教師たちが先にしてしまって良いのか?子どもに気づかせながら一緒に考えてする過程こそが大切だという話し合いを持ちました。そして見事に今日子どもたちがその答えを出してくれたのです。
昼食前たんぽぽ青組のMちゃんとNちゃんがS先生とうさぎに餌をあげた帰り、トマトの苗が倒れそうになっているのを見つけました。「まあ大変!みんなに知らせなくっちゃ!」と急いでお部屋にかえりました。「トマトが倒れそうなんよ!」とMちゃんたちがたんぽぽさんたちに呼びかけてもキョトン⁉ S先生がトマトの代わりになって倒れるふりをして見せました。「こんな風になってるんよ。どうしよう」と言うとすぐさまH君が「助けてあげんといかん!」と言って倒れ掛かっているS先生の身体を支えたのです。その後大勢の子たちがS先生を支えに集まってきました。すご~い!!たんぽぽさん(満3歳)にこんな感性、発想が生まれるなんて感動です。
あまりに嬉しいできごとだったのでたんぽぽさんから全園児へ放送で知らせることを園長が提案してくれました。
マイクを向けられるH君、Sちゃんたちはたどたどしい言葉でそれでも一生懸命伝えようとしていました。最後にマイクが回ってきたRちゃんは、「トマトさんがかわいそうだから助けてあげてね」とはっきりした言葉で言うことができてそばで聞いていた先生たちみんな驚きました。その放送を聞いたひまわり、すみれさん年中さん」年長さんたちが続々と自分たちのトマトを助けに行くことになりました。トマトの栄養剤「お米のとぎ汁」をかけたりお日様のほうに向かって傾いたりしていることなどに気づくことができました。「ころばぬ先のつえ」「七転び八起き」どちらが子どもにとって良いか、こうして、子どもたち自身で答えを出し教師たちに教えてくれたのです。教師の私達が迷った時、いつも三葉っ子たちはこんな風に言葉や表現で示してくれるのです。「七転び八起き」とは、子どもは、転んでも転んでも起き上がる何回もそれを繰り返しながら色々なところに一人で行けるようになる。そうしながら体力だけでなく精神面も強くなるんだなと改めてこの言葉の意味の奥深さを実感しました。
「七転び八起き」は、子どもだけでなく教師の私達にも、教訓となりました。こうなるだろうから先にやってしまう事は、子どもたちの手足をもいでしまう事になるという事、何回ころんでも起き上がるたくましさを身に付けるのです。見事に子どもたちから教えられました。本当に子どもの感性は宝物です。大切に育てていくチャンスを逃さない様にしたいと思いました。