2020年5月1日 金曜日
昨日の散歩から色々なことに興味を持ってきた子ども達は次々と新しい植物やそれを使った遊びを見つけて楽しんでいました。山に座り込み、からすのえんどうを見つけ、今までと色の違う黒色のえんどうを探し出したHくんはなぜ黒色になるのか友達に話していました。「日が経つと緑色から黒色に変わって種になるんだよ」と得意げに話すHくんと周りにいた友達は頷きながら一緒に探しに行きました。
また、年長の女の子は危ないところをうまく気を付けながら花を見つけ、自分オリジナルの花束を作っていました。花の本数、色の組み合わせなどお互いの花束を褒め合いながら折れないように優しく握って束にしていました。
一方、年長の男の子は山の上にある人工芝に寝転がり、今まで捕まえた虫の自慢話をしていました。山にはどんな虫がいるのか「見つけたいね!」とのんびり作戦会議です。すると、カチカチと何かが当たる音が聞こえてきたので、音が聞こえる方に行ってみると両手に石を持った年長児がいました。石を持った2人は、石の大きさで音の高さが違うことに気付き、石を変えながら、音を楽しんでいました。歌をうたいながらリズムをとっている姿を見て、自然の物の性質に気付き遊びに利用している子ども達に感心しました。
気温が高くなってきた中、水分補給はこまめにとりますが、築山の中のトンネルでは、何人かの子どもが入り休憩していました。トンネルの中は、コンクリートで冷たく、熱くなってきた子どもの体温を下げてくれます。木の影、トンネルの中など子どもたち自身で過ごしやすい環境を見つけ出している姿に教師も遊技場での生活を工夫して子どもたちと楽しんでいきたいと思いました。
今日、ちゅうりっぷ組の子どもたちが泥場に並んで座り、何やら真剣に話していました。そばに行って聞き耳を立ててみると、「新型コロナやけん、店閉まっとんよー。バツってなっとんよ。イ◯ンは開いとるけどねー」と今の社会状況を子どもなりに耳にした大人の会話を話していました。私達の生活が困らないように仕事をしていただいている方々、医療従事者の方々には本当に頭が下がります。そういったお仕事をされている皆様の大切なお子様をお預かりしている私達も、社会の一員として支える仕事をしているのだという自覚と誇り、そして責任を持って子どもたちを守っていかなければならないと思いました。
赤コースの子どもたちは、今週は園での生活となりました。年少さくら組、ちゅうりっぷ組の子どもたちは、園での生活の仕方を思い出しながら、1日の流れを覚えていきました。戸外の遊びでは、固定遊具の正しい遊び方を繰り返し声をかけていきました。色水遊び、包丁ままごと、砂場では、大きい子が遊ぶ様子を見て興味を持っている年少児を教師が誘って一緒にすることで、初めて「できた!」という喜びを感じて楽しさを味わったようでした。さくら組のYちゃんは、新入園児です。初めての幼稚園で、屋外遊戯場での生活もなかなか馴染めず、色々遊びに誘っても首を横に振っていました。今週中も園庭の遊びを見て過ごしていましたが、今日は色水遊びに興味を持ち、教師と一緒に摘んでよい花を探して色水を作りました。「もう1こ作る」と別の花で作り、合計6種類の色水を作って大切に持って帰りました。またKくんは、砂場の道具を次から次へとポイポイかごから出しているので、何をしているのかと見ていると、物が沢山入った大きなかごを1人では動かせないので、中に入っている物を出してかごを軽くして移動させ、その下にいるダンゴムシを見つけていたのでした。発見した時の嬉しそうな顔、手のひらにのせて丸まったダンゴムシがモゾモゾと動き始める様子をじっと観察して、満足すると「ダンゴムシ、おうち帰るんよ」とバイバイしました。3歳の子ども一人ひとりが幼稚園という社会に出て、自分の力で自分の場所を見つけていこう、生きていこうとする姿を目の当たりにし、子どもの伸びようとする力って本当にすごいなと思いました。私たちの想像をはるかに超えたスピードで子どもたちが先へ先へと進んでいこうとしています。そんな子どもたちをしっかりと見て、認め、支えていきたいと思いました。