2020年2月28日 金曜日
三輪車道路4日目の朝、空を見上げると・・・コロナウイルスの暗いニュースを吹き飛ばすかのように気持ちの良い青空!
こんな日は「よ~し!あそぶぞ~」と先生たちも張り切って園庭の環境づくりに向かいました。子どもたちはもちろん3日間続けて楽しい遊びを次々と発見し、存分に遊んでいるのですから張り切って目を輝かせて登園してくることは言うまでもありません。
朝早く登園してきた年長組のY君、R君たちがさっそく園庭に道路の水線をジョーロで描き始めました。さっそうと歩きながら曲がりもしないまっすぐの水線を引いていることに心から驚きました。
そんな頃、園長先生が、大きなテントの位置を決めて教師たちに設置させると「子どもたちはそこを中心にして活動を始めるんだよ」と環境づくりのきっかけ物件?をポンとおいてくれました。
そこからはもう子ども社会の幕開けです。
まず一番にガソリンスタンドの設置!出来上がるとトンネル・踏切、レストランの設置・・・・・昨日使っていたものを全部そこいらに置いていると子どもたちがイメージしながらどんどん自分たちで考えて動いていくので本当に驚きます。
包丁を使ったままごとのコーナーもいつの間にか「テラスカフェ」になりそこには朝T先生がとってきた菜の花を使って春らしい色とりどりのお料理が並んでいました。三輪車道路を走っていた三輪車隊もふとテラスカフェに立ち寄りちゅうりっぷ組さんたちが作った「春料理」を味わっていました。
さてスーパーみつばでは、商品がなかなか間に合わず、やむを得ず「しばらくおまちください。9時45分に開店します」の看板を立てることにしました。開店前になると次々とお客さんが並び始めました。そしてついに三輪車に乗ったまま並んだ子どもたちがいて大混雑となってしまいました。「駐車場がない!」とお客さんからの苦情が殺到!!Y君、H君、W君たちがジョーロに水を入れてやってきました。そして一度は店の前に駐車場を作ったのですが店の前が大混雑となり、今度はお店の横に作ることにしました。又その3人の水線の引き方が教師顔負けのプロの腕前なのです。
Y君は立ったままジョーロを動かしてまっすぐの線をシューっと引くのです。またH君は、後ろ向きに、W君は、引いた線の枠の中に実際に三輪車を置いてみると「よし」とうなづいて大きさを確かめていたのです。その大きさが絶妙で思わず「わ~すごい!」と周りで見ていた教師たちも皆、絶賛の拍手を送りました
さて、みつばレストラン「りす」では、料理長のK君が、指揮をとりながら注文のステーキを手際よく焼いていました。廃材のフライパンに合う空箱を乗せると手作りフライ返しでひっくり返す。廃材で作ったフライパンに合う空箱を乗せると手作りフライ返しでひっくり返す。ガチャポン容器のコショウをねじりながら振り、出来上がると厚紙のお皿にポンとフライパンををひっくり返して乗せる!一連の作業が手早く本物のシェフかと思いました。又、隣のスーパーみつばには、ままごとコーナーにたくさんあった菜の花を見て思いつきお花屋さんを始めました。お花を運ぶRちゃんとWちゃんの顔が生き生きと輝いていました。ほんとに色々な人・物・心が皆つながっていきます。なんてステキな事だろうと子どもたちの発想に驚くばかりの私でした。
すみれ組のEちゃんとMちゃんは、自分たちで作ったかわいいバックを下げて楽しそうに話しながら買い物をしていました。たんぽぽさんたちもガソリンスタンドでホースを伸ばして三輪車にガソリンを入れていたり、三輪車トンネルを上手に通過したりして、信号が赤の時はちゃんと止まって待っていました。あちこちでの子どもたちの活動を見ているとほほえましく胸が熱くなってきました。小さい子から大きい子まで子ども社会の中でひとりひとりが生き生きとつながりながら活動しているのです。
これがまさに総合保育!私たち教師が目指している最終目標の保育なのです。
この子ども社会の活動全てに育つための10項目がたっぷり入っているのです。
算数、感覚、表現、、言葉・・・本当にたくさんのことが詰め込まれているのです。家庭⇒幼稚園⇒社会⇒幼稚園⇒家庭へと巡回しながらと雪だるまのように体験して学習し知恵や知識を溜め込んでいっているのです。心が洗われるような嬉しい一日でした。まさに本園の教育の集大成の今週でした。
たっぷりと心行くまで遊んだらいおん組のW君、H君、Y君たちは部屋へ帰って今週いっぱい遊んだ楽しかった思いを絵に描きました。これは、一年間の思い出の絵の表紙になりました。
子どもたちは終わりがないくらいにこんなに表現してくれるのです。この絵の中に思いや体験、友達、仲間・・つながった心がいっぱい詰まっているのです。♪
本当にこれはすごいことだと教師皆で感動しました。
たっぷりと遊んだ子どもたちにと園長先生がポンタ農園さんからデコポンを調達してきてくださって片付けた後、園庭に大きなシートを敷いてみんなで食べました。その美味しかったこと!は言うまでもありません。のどを潤した子どもたちの満足そうな笑顔が又、ステキでした。
卒園、進級に向けての大切な宝物のような一日になりました。