2010年9月30日 木曜日
登園時の久ぶりの雨でバスから降りて濡れないように裏通路から入ってきたすみれ組のMちゃんが「先生、雨がいっぱいふっとるけんつりかんができんのよね」と少し残念そうに言いました。 体育倉庫の前につりかんが移ってからというもの柵代わりに埋め込んでいるタイヤの上に乗ると年少児でも吊り輪に手が届いてぶら下がることが出来るので最近年少児がよく遊んでいる姿を見かけていました。 一人で黙々と練習し「今日はひとつ向こうまで行けた」「わたしもよ・・。」と嬉そうに話してくれる子もいます。
今日もテラスから空を見上げて「雨がやまないかなぁー」と待っていましたが、今日はやみそうにもなかったので明日こそは!!」と思っているようでした。 ままごとコーナーもさくら組前のテント下にお引越しして季節の野菜や果物が並びました。 その中からすだちを見つけたたんぽぽ組のRちゃんはそれを半分に切って小さな器を作りました。 そしてその中に細かく刻んだ大根やにんじん、ブロッコリーを彩りよく盛っていきました。 切っている途中すだちの香りがそこらあたりに広がってとても良い匂いに包まれながら遊んでいました。 すだちの硬い皮も包丁を使って上手に皮をむいている年少さんに側にいた教師も感心して見ていました。
室内では廃材やお絵かきは出してありましたが今ひとつ寂しい感じがしていると「今日のような雨の日は粘土遊びのようなじっくりと落ち着いて遊べる環境を出してみてはどうか、それも沢山出して皆で作って遊べるようにするといいね」と副園長からのアドバイスがありました。 実は各クラスには共同で使う粘土が10ケース分置いてあるのですが私たち教師はその粘土を室内のままごと遊びに出してしまっていて子ども達が散らかしてせっかく敷いてある畳にこびりついてしまうあり様でした。
本来粘土は自由に丸めたり、伸ばしたり、つぶしたり、壊してはまた作って遊ぶもので10ケース分を持ち寄れば大きなかたまりになり沢山使って大きなものを協力し合ってつくることもできるのです。 幼稚園や小学校で昔からすたれることなく教材として残っているのには意味があるのです。ままごとに出して切り刻んで器やビンに詰め込んでしまっては立体的に作る楽しさやイメージを広げる面白さも味わうことが出来ないことに気づいていなかったと反省させられました。
すみれ組では、最近食事のあと落ち着いて遊べる環境のひとつとして粘土を出していると廃材遊びとは違った楽しみ方をしている子ども達の姿が見られていました。大きな塊を「きょうりゅうだ」!「おばけだ!、へびだ!」と言っていた子ども達が指先を使って細工をしたり、皆で1つのものを作ったりといった姿も少しづつ見られるようになった矢先でしたので今日改めて副園長にその使い方を指導してもらって教材として大切なものであることを全教師が振り返る機会を得ました。 あたりまえですが子ども達の能力の発達に欠かせない教材パステル、粘土、ハサミ、のり、その用い方、指導方法をきちんと教師がわかり子ども達に伝えていくこと、その基本的なことをおろそかにしないようにしてかかなければと改めて思いました。
どのクラスでも粘土のコーナーをままごとから離し沢山出して皆で遊べるようにしてみるとその面白さに長時間遊び込んでいました。年長児は皆で幼稚園を作ったり、水族館や動物園など協同で作る姿が見られました。又、その後の活動ではどの子もきびきびと頭を使って行動し、クラス全体が活気に満ちていたのには驚きました。 年中では数えきれないほどのおだんごや食べ物を作るなど次々と楽しい活動が続き身近な教材粘土をとり上げてその楽しさを皆で味わうことが出来た雨の日の一日でした。
★あそびのお部屋★