2010年9月16日 木曜日
今週に入ってから、砥部焼の絵付けに行くことを楽しみにしていた年長組の子ども達は、どんな絵を描こうかと下書きから念入りに考える姿が見られました。一生の宝物になるこの砥部焼の絵皿は、毎年年長児が三葉幼稚園の卒園記念の1つとして制作していて、卒園生の宝物になっています。25年前から始まった砥部焼の絵付けですが、毎年出来上がった絵皿は作品展に展示して、沢山の方々に見てもらった後、卒園式まで大切に園で保管しておきます。いよいよ今年は、自分達の番だとはりきって準備をし、出発前の副園長からの諸注意等を真剣に聞くと、約45分の道のりを心弾ませて行きました。
砥部焼観光センターに着くと、今か今かとセンターの方が待っていて、早速案内して下さいました。店内を通って2階の絵付けコーナーに行く途中、店員さんやお客さんに副園長との約束通り、大きな声で挨拶をしながら歩くクラスと、挨拶ができないクラスがあり、就学前の子ども達の生活の中での課題となりました。これからも園外に出向く機会もあります。公共の場での言動等も指導していきたいと思います。
2階に上がると、予約席が設けてあり、136名(1名欠席)が一斉に座ると、センターの方から絵付けの仕方を教えて頂きました。筆の使い方、液の混ぜ方、描き方を聞いた子ども達は、おそるおそる筆を液につけると、一気に描く子、悩みながら描く子と様々でしたが、世界に1つだけの大切な砥部焼になることに期待を持って仕上げることができました。
その後は、観光センターの作業場をクラスごとに案内して頂きました。原石を砕いて粉にします(砥部焼は石の粉から作ります)その粉に水を入れて混ぜ合わせ、粘土にします型をろくろにのせ、粘土を貼り付け、余分な所を切り取って形を作ります乾燥したお皿に絵付けをします真っ白な上薬を塗ります最後に窯に入れて18時間焼きます 真っ白な上薬を塗ると真っ白になって絵が見えなくなるのですが、焼いていくうちにガラス状になり、出来上がった時には、絵が浮き上がり光沢のある絵皿になります。この行程を教わった子ども達は、更に自分達の絵皿ができることが楽しみになり、「明日できるの?」等、気の早い話もしていました。
この原石は230年前から、砥部町の一番高い三角の山で採掘していたそうですが、そこでは採れなくなり、今は広田村の山から採っているそうです。愛媛の特産品である砥部焼に関わることができることは、地元に生まれて育っていく中で、とても有難いことだとも思います。原石がいつまで採れるのか、園児達が大人になった時にもあるのだろうか?と気になりながら帰りました。ずっと砥部焼が存続しますように!!