幼稚園の日記(ブログ)

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  2009年5月13日 水曜日

 昨日、子ども達が眠っている間に降った雨のせいで幼稚園の園庭にはいたる所に水たまりができていました。その水たまりの水を砂場から探してきた道具ですくっていると、「なにしよん?」と朝一番のバスで登園して来たぞう組の子ども達がやって来ました。副園長の「砂をすくわずに上手に水だけをすくうにはどうしたらいいかな?」という声に子ども達は、おたまやコップ、おわんなどそれぞれが考えた物を持って来ました。「これでかけっこできるね!」、「運動会の練習できるね!」と話しながら砂をすくわないように一生懸命に水をすくっていきました。作業を進めながららいおん組のSくんが「苺がナメクジに食べられとった!」と、しきりに話をしていましたが、その時はその話は終わっていました。最後の仕上げにぞうきんでしっかりと水を吸いとって整った環境の中に子ども達がどんどん登園して来ました。

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 そんななか、バスから降りてきたらいおん組の子ども達が大騒ぎをしていました。「今日ね!苺がね!カラスでもない鳥でもない何かがネットの間から苺を食べとったんやって!何やろか?」と口々に話していました。そんな疑問を残しながらもリトミックの練習がスタートしましたが、子ども達は何事もなかったように副園長の声を聞いて自分達の力で行動するように頑張っていました。そして、練習が終わるとらいおん組の子ども達は一目散に「いちごっ!」と言って図書室に駆け出して行きました。私も後を追いかけて行ってみると、子ども達はそれぞれがたくさんの本を広げていました。どうやら苺を食べた犯人を探しているようでした。植物の本を広げ苺を探す子、虫の本を広げて色々な虫を探す子、子ども達は「ああでもない。」「こうでもない。」と言いながら探すのですがいっこうに分かりません。その時、Aちゃんが園庭でSくんが話していたことを思い出したようで、「そういえば、Sくんが知っとるよ!」と言いました。それを聞いた子ども達はSくんに聞きに行きました。Sくんに「ナメクジに食べられとったんよ!」と教わったみんなは、ナメクジを本で探し始めました。何冊かみつけた子どもは「ナメクジはじとじとした日に出る。」、「夜に動く。」、「植物を食べる。」ということが分かりました。するとNちゃんは「昨日雨やったし、夜に食べに来たんや!」と言い、それを聞いたKちゃんは「ナメクジに食べられんようにせんと!私の家にはやっつけるお薬があるんよ!明日持って来る!」と言いました。「お薬は苺もできなくなっちゃうんよ。他に何か良い方法はないかな?」というと「お家で考えてくるね!」とみんなで話しながら帰って行きました。  

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 こうやって子ども達は不思議なこと、疑問に思ったことを解決しようと、今持っている自分達の知識と知恵を働かせ、体を動かし、心を動かし、生きる力を身につけていくんだと感じました。苺という一つの物から子ども達も教師もたくさんのことを学ぶことができました。子ども達に負けないよう日々の保育で学んだことをどんどん積み重ね、自分自身成長していきたいと思います。明日、子ども達がどんなことをお家で考えて来るのかが楽しみです。

 ところで、今日から子ども達の間で新しい遊びが始まりました。ままごとコーナーで野菜を切っていたたんぽぽ組のAちゃんはピーマンの切り口を見て「ぺったんこする!」と言ってきました。そこで、泣いて登園して来たHちゃんも浸し染めコーナーへ連れて行ってスタンプコーナーを作りました。絵の具のスタンプ台で色を付けながら、ペッタン、ペッタンとピーマンでお花の形を押していくうちに楽しくなって、泣いていたHちゃんもみるみる笑顔になりました。次から次と子ども達が集まってきてスタンプコーナーも大盛況でした。明日もスタンプコーナーは子ども達の遊びの環境の1つとして活躍することでしょう。

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