2012年8月29日 水曜日
今日は青コースの夏季保育!幼稚園では大変なことがありました。
久しぶりに登園してきた子どもたちが目にしたのはカゴメさんから頂いた凜々子が茶色く枯れてしまっている姿でした。それも全体で植えた凜々子はまだ緑で元気なのに、クラスでプランターに植えた凜々子だけが枯れてしまっていたのです。「夏休みの間は先生たちが世話をする。」と約束していたにもかかわらず、水をあげる量やプランターを置く場所などで元気に育てるできなかったようでした。その事実を子どもたちに伝え、一緒に考えなければならないと副園長から言ってもらい、各クラスで話をすることにしました。初めは「先生たちが守れなくてごめんね。」と話し始めたのですが、子どもたちは、「先生!枯れとるけどまだ実がなってるよ。」と一生懸命に生きている実を見つけました。そこへ副園長が来て話をしてくれました。「みんなはのどが渇いたり、暑かったりしたら自分で言えるし、飲めるよね。けど凜々子さんはどうだろう。」と聞くと「言えない。」と子どもたち。「じゃあどうしないといけなかったんだろうね。赤ちゃんと一緒で何も言えないよね。みんながのどが渇いたら凜々子さんも喉が渇いているだろうな。みんなが暑かったら凜々子さんも暑いから涼しい所に移動してあげなくちゃ。って思わないといけなかったね。先生たちだけだと気付けなかったから凜々子さんもみんなが来てくれて良かったと思ってるよ。」と話してくれました。そして、「まだ緑の葉っぱや実は生きようと頑張っているからみんなで助けてあげよう。」と言って茶色く枯れてしまっているところは摘み、水をたくさんあげ、涼しい所を探して移動させることにしました。涼しい所を子どもたちに聞くと、一番に砂場という声が聴かれ自分たちが遊ぶ場所で一番涼しい場所を思いつきました。
年長児のMちゃんは夏休みまで毎日水やりをし、作品展にも凜々子の絵を描いていたくらい凜々子を大切にしていたことと、Mちゃん自身も自分の思いを口に出すことが少し苦手ということもあり、凜々子の気持ちになり、涙を流しながら副園長の話を聞いていました。
今日の出来事で命の大切さや尊さなどそれぞれが考えさせられた子どもたちと教師。そして、教師は質の高い保育とは一つの出来事を一つ一つ深く心に止めて、生涯生きていくために必要な学びができる環境づくりや援助ができるということであることを思い知らされました。明日からもトマトの凜々子が命を吹き返して、子どもたちに心の大切さを教えてくれますようにと祈りつつ観察を進めていきたいと思います。