2012年5月12日 土曜日
今日は、今年度第一回目のフリースクールがありました。昨年も好評だったフリースクールも今年で8年目になります!このフリースクールは、教師達の研修も兼ねたボランティア活動で、園で日頃、子ども達が遊んでいる遊びを科学的な目を持って大人も一緒になって楽しむ中で、発見したり気付いたりして、幼稚園の遊びの意味を保護者に理解してもらうというねらいをもっています。
今回のテーマは、”布や紙に水がしみ込むのはなぜ?”でした。子ども達が入園して毎日のように遊んでいる浸し染めを科学の目で考えてみようというねらいがあります。副園長から、水の入ったバケツに雑巾をかけっぱなしにしていると、水を吸い込んでバケツの外側に水がもれて、床がびしょびしょに濡れていたことあるでしょ?!それに、みんなが着ている洋服や身の回りの物ほとんどが植物のせ・ん・いからできていて、水がしみ込んでくるでしょ?!と大ヒントをもらい、劇を進めていきました。子ども達にその意味を理解してもらえるように、先生が糸に変身して、水を吸い上げる様子を表現しました。すると、すかさず副園長から教師達に質問が投げられました。
劇の中の説明では、たて糸に添って水が広がっている様子を表現していたのです。「浸し染めは横にも四方に広がっていくと思うんだけどそれはどうして?」と副園長に言われて、たて糸を演じていた教師達は大慌てで横になったり斜めになったり、網目状になった糸を必死で現して笑いを誘っていました。いつも楽しいことが起きる劇ですが、第一回目も見事に副園長のつっこみでフォローしてもらうことになりました。また劇に入る前に、根っこのついた大きなたんぽぽの茎を見せてくれたことで、植物も根っこからつながっている細い筋を水が浸透して水分補給をして生命を維持していることを教わりました。
そしてもう一つ!新たな発見がありました!!今回は絞り染めで、玉ねぎの皮・黒豆・あかじその3種類で染め物をすることになり準備をしていた時のことです。黒豆を煮て色を染めている時に、あかじその鍋をつついていた箸で黒豆の染め物に触ると、突然紫色の黒豆で染めた部分がきれいなピンクに変わっていたのです。これは赤じそに入れた何かの成分に反応しているのではと、副園長がレモンを用意してレモン汁を付けてみました。すると、見事にその部分がピンク色に変身したのです。それだったら食酢も色が変わるのではと試したところ食酢には反応しません。そこでよく考えてみると、赤じそにクエン酸をいれていたことが分かりました。またレモンには、クエン酸が含まれていたのです。食酢にはクエン酸が含まれておらず、体内に入った時にクエン酸に変わることが分かりました。
その後園庭に出て、浸し染め・野菜スタンプ・浸し染めをしたペーパーを使って作るコーナー・たたき染め・絞り染めの遊びを楽しみました。作るコーナーでは明日、母の日ということでプレゼントにカーネーションをたくさん作って花束にしたりヨーヨーや帽子を作ったりしていました。また、家からハンカチや赤ちゃん下着、野菜等を持ってきて染め物やスタンプで作品作りを楽しむ親子の姿も見られました。絞り染めでは、昨年は下着を玉ねぎの皮で染めたので、今年は黒豆で染めると言って、張り切って参加して下さった方もいました。
最後は学年ごとにそれぞれが作った作品を紹介しました。またこれからフリースクールでも色々な発見を楽しんでいきたいと思います。たくさんの方の参加をお待ちしています。