2008年9月13日 土曜日
今日のフリースクールは”秋の虫を探そう”という事で、初めて園外に出掛けました。会場の総合公園には、虫とりあみと虫かごを持ってたくさんの子どもと保護者が参加して下さいました。
総合公園のさくらの丘に足を踏み入れると、一面緑の芝生、周りも緑の木、そして木の葉が風に揺れて、正に自然に五感で触れる事が出来ました。始めに、古森先生が一本の桜の木の下で拾った色も模様も違う何枚もの落ち葉を見せて自然の不思議に気づかせてくださいました。そして、今回伝えたかった、小さな生き物にも命がある事、私達はその命をいただいて生きている事、その命を無駄にしないで大切にいただき感謝する事などを話して頂きました。桜の木には、毛虫がたくさんいました。「毛虫はみんなにいい事してる?」という質問に、「してないよ。」と子ども達は答えました。園庭の桜の木にも毛虫がいて葉っぱを食べたり、時には触ると刺されたりする事を知っていたのです。しかし、毛虫のうんちが地面に落ちると、それが土の栄養になって草花が育つ事を教えられると、「へぇ!!」と感心していました。
次は虫の鳴き声を聞いて何の虫か当てるクイズです。コードをペンでたどると、虫の声が聞こえる大型絵本から、マイクを通して次々ときれいな虫の声が聞こえてきます。子ども達は耳を傾けて真剣に聞いていました。普段聞きなれているのに、以外と分からないもので保護者の方も結構難しかったようでした。その中で例えばコオロギのオスは、メスを呼ぶ時の声は優しくきれいな声になる事など、おもしろい発見もありました。生き物についてみんなで考えた後さっそく虫とりがスタートしました。
まず子ども達が狙っていたのは、目の前をたくさん飛び回っているトンボでした。トンボを追い駆けて思いっきり走るRちゃんは、「草履はいたままじゃ遅いけん裸足で走る!!」と言って、全速力で走ってトンボを捕まえていました。中にはお父さんに網を取られて虫捕りがなかなかできなかったり、お母さんの方が虫捕りにに夢中になってしまったり、子どもよりも大人の方が童心にかえって楽しんでいる姿が見られました。
また、幼稚園で虫とり名人のHちゃんが大活躍!! Hちゃんはたくさんのトンボやバッタを捕まえていて、それに気付いた周りの友達もいつの間にかHちゃんの所に集まって来て、ついて歩いていました。そんなHちゃんを観察していると、草むらを網のさおでたたいて虫を追い出して捕まえようとしたり、時には虫の鳴き声をまねて呼んだりなかなか巧妙な手段をとる姿が見られました。そしてHちゃんの頭の上にバッタが止まっていた時は、Hちゃんは虫を寄せ付ける何かがあるのかと不思議な気持ちになりました。そんなHちゃんは、周りに集まってきた虫が一匹も捕れていない年少児たちに「お前にやる!」とあげる姿も見られました。
虫とりが終って、みんなの虫かごを見ると、とのさまバッタやいろいろな種類のトンボにアゲハ蝶等、たくさんの種類の虫が入っていました。そして、その虫たちをおうちに持ち帰ってどうするか、決して虫の命を粗末にしないようお母さん達と考えることを約束して、さよならをしました。1時間という短い時間でしたが子どもから大人まで充実した時間でした。