2008年9月11日 木曜日
今朝、早く登園してきた年長組のK君は、友達と砂場の水道からビックボスの中までトイをつないで水を流すという作業をしていました。試行錯誤しながら、水がうまく流れる方法を考えていました。3つのトイをつないで水を流すと2本目のトイのつなぎ目から水が漏れてしまうのです。そこで中間点を高くして漏れなくするために、丁度良い高さの筒を立てて支えにしようとしました。しかし、置くだけでは安定せず、すぐに倒れてしまいます。そこでK君は、筒を土で埋めて安定させることを思いつきました。掘っていくと下のほうが固いので、水を流しながら掘っていきました。途中、その穴に水が溜まりすぎると、その水を手でかき出しながら筒の周りを土で固めていきました。
そこへやって来たのが年少組のA君です。何も言わずに、やかんに水を入れるとビックボスの中のトイの先に置いてある鍋の水の溜まり方を、じっと見つめながら流す役割をし始めました。またそこへやって来た年長組のH君が、じっとこの様子を見ながら、さりげなくK君の援助をするのです。そして埋めて固定させていた筒とトイが水で崩れると、周りの土を寄せ集めてK君と一緒に直し始めました。残念ながらこの後、石原自動車教習所に行かなければいけなかったので遊びが終わりましたが、運動会の練習や行事の合間に、子ども達は学年を超えて、このような協同的な遊びをしているのです。知的な、素晴らしい遊びをしている子ども達の姿を毎日発見できることに教師として喜びを感じる、今日この頃です。
さて、話は変わって今日は子ども達が楽しみにしていた石原教習所の交通安全教室の日です。お泊り保育の時に教習所の先生に撮ってもらった、自分の写真がお母さんやお父さんが持っているような免許証になることを知った子ども達から「ちゃんと話を聞いて、お勉強する!それで免許証、絶対もらう!!」という声が聞かれました。
教習所に到着し、教室に入り、指導してくださる先生の紹介を受けて早速、授業開始です。ビデオを見ながら危険予測についての学習では、「駐車している車と車の間を渡ってもよいか?」という質問に「ボールが転がっても、呼ばれても、いい匂いがしても道路にはとび出さない!」などと、子ども達もしっかり考えて、答える姿が見られました。中には「青の信号がチカチカしだしたらどうする?」という問いに「さっさと渡る!」と答えて「次の青まで待つんだよ!」と諭される場面もありましたが、しっかりと理解していることと思います。
昼食後は実技です。道路では、大型バスやトラック、トラクターなどが走っています。そこを実際に押しボタン信号を使って横断歩道を渡って次の押しボタンのない信号も渡って、ちびっ子ハウスまで行きます。無事着いたら、カードにスタンプを押し、全てクリアできたら、ちびっこ免許証がもらえます。教習所の先生から「今日は幼稚園の先生は手伝わない。」「友達に聞くのもダメ。」「スタンプを自分で押せなかったら免許証はあげれません!」という注意を受けて緊張しながら、途中「おっと!危ない!!」と声を掛ける場面もありましたが、無事テストも合格し、免許証を手にすることができました。そして、幼稚園に帰ると、年少児や年中児に得意気に見せて説明をする姿が見られました。大人になって、「おとなの免許証」を手に入れるまで、「良い子でいる限り有効」な「ちっびっこ免許証」は子ども達の大切な宝物のひとつになることでしょう。