2023年11月9日 木曜日
運動会が終わってからの、年長児達はなんだか自信に満ち溢れています。毎日機嫌が良く、声もはずんでいるように聞こえます。ただ元気なだけではなく、話を聞くべきところでは聞く、約束は守るというけじめある態度が身についていることが、つい先日のコンサートへの参加でわかりました。
毎日こつこつ作ってきた作品やお絵描きもほとんどの子が完成してきました。「本当にみんなすごいよね~。これって先生が全部教えたんだっけ?」と聞くと、「ち~が~う!!ぜ~んぶ自分の頭で考えたんだから~!!」「先生が教えなくっても自分たちで考えたらなんでもできるんだよ~!!」と笑顔で大ブーイング!その笑いながら言い返す姿がとてもかわいくって私たち教師にとっても楽しい時間になっています。
そんな中、今日、朝一番に年長4クラスで土間のところに集まりました。久しぶりの子ども会議です。最初、「年長さんって最近大活躍だよね。なんでもできてすごいよね。例えば何ができるんだっけ?」と聞くと、「廃材が上手。お絵描きが上手。習字もできる。英語もできる。手話も頑張っている。鼓笛隊もみんなでできた。年中さんにいろんなこと教えてあげた。小さい子と手をつないで優しく歩いてあげることができた。」・・・きりん組のYくんは最後に「みんなで助け合うことができる」と、頼もしい一言を発表してくれました。
作品展でもみんなで助け合って一つ頑張ってほしいことがあると切り出して、今日の子ども会議の議題は“きょうどうさくひん”についてです。作品展では個人作品のほかに年長は「きょうどう作品」を作るのです。そんな話をしていると古森先生が様子を見に来てくださいました。まず「きょうどう」という言葉について教えてくれました。「仲間が4~5人集まってするきょうどうは「共同」という漢字だけど、み~んなでする大きなきょうどうは「協同」という漢字を書く」ということ。また、「協という字は力!力!力!!と力がたくさん集まっているよ」と、いうなんとも小学生のようなお話でした。わかっているかな?と子どもたちの方を見ると、力こぶを出すように腕をぐっと前に突き出して「ちから!!」と口々に言っているではありませんか!「ちからを合わせるって言葉があるよね?」と古森先生が言うと友達同士その腕を寄せ合って「ちから!ちから!!」と楽しそうにしていました。
協同について理解した子どもたちでしたが、さて何を作るために力を合わせたらよいのでしょう?それも子どもたちが考えます。先生が決めるのではありません。
何を作りたいか聞くと楽しかったことを作りたいよね、という話になりました。楽しかったことはなんだろうと子どもたちに聞くと「お泊り保育、運動会、遠足、レインボーファーム…」といろんな意見が出てきました。どれもこれも楽しい思い出で、選びきれません。挙手をしてみたり、AかBかで分かれてみたりして最終的に「幼稚園の工事」を作ることになりました。すると古森先生が「工事見に行かせてもらったらいいね」とぽつり。「え!!行きたい~!!」「今から?」「(仕事中の現場の方を)呼んでみる?」と子どもたちがわくわくし始めました。「2階のテラスからだったら聞こえるかもよ」と古森先生にヒントをもらい、テラスから最近すっかり仲良くなってきた大林組の方に「いーわーぎーさ~ん!!しーみーずーさ~ん!!工事見せて~!!!」と大きな声でお願いしました。今日は重機がいつもよりも少なく、しかもちょうど休憩時間だったこともあり、「あと15分だったらいいよ!」と言ってもらいました。やった~と2階から降りる前にぱんだ組を通ると、一部始終を聞いていたぱんださんがとっさに、「工事見るんやったらヘルメットいるよ!貸そうか?!」と言ってくれました。「ありがとう!貸して!!」と受け取る、その速さと言ったら!!わたしが大笑いしながらその後を追いかけて行こうとしたら、「先生もいるんやけん!」と念押しされてしまいました。
15分間の工事見学です。以前年中さんが行っていたのを指をくわえて「いいなぁ~」とみていたので尚更うきうきです。ほぼ?できあがっている基礎工事を見ながら「ここが靴箱の部屋、ここはトイレ、しかもトイレは前と違ってひろ~いトイレなんだよ、あっちがプール!」と古森先生が話してくれました。あちらこちらで散らばって工事を「すごいすごい」と見させてもらいました。協同作品、素敵なものができそうな予感がします♪協同作品作りも楽しみです。廃材や新聞、広告等引き続き集めています!ぜひご協力お願いします。
今日は2回目の内科検診がありました。ひいらぎこどもクリニックの先生が来られる時間の都合もあり、最初は小さいひよこさんやたんぽぽさんからです。仮園舎から小さい子たちが到着すると、「お兄さん、お姉さん、ひよこさんとたんぽぽさんが到着しました~」と放送が入りました。その放送を聞いて「はいっ!行きたい行きたい!!」と何人も手をあげていました。全員が行くと混雑するので、一部の子にお願いしたのですが、まぁお兄さんお姉さんの優しいこと!手をつないで声をかけながらゆっくり歩いてあげていました。
この子、お願いねと引き渡すと、優しく両手で小さい子の手を包むように握って「行くよ。」と声をかけてあげる子もいました。泣いている子も、なぜかお兄さんお姉さんと手をつなぐと嘘のように泣き止むのです。これにはひよこ組の先生も驚いていました。
検診後のお見送りも手伝ってくれたのですが、仮園舎へ帰るのに名残を惜しんでいつまでも手を握ったり、手を振ったりしていました。いつ見ても子ども同士の優しさや思いやりには心があたたかくなります。子どもたち同士のふれあいを周りで見ていた教師の目がほそ~く、にこにこしていました。子どもたちで成り立つ小さな社会って平和だなぁ、素敵だな、と思った内科検診でした。
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