2023年5月31日 水曜日
昨日、新しい保育室へと引っ越しを終えた子ども達。本当にみつばっこ達は、『自分でできることは自分でやるんだ!』という気持ちが育っていてすごいなと感心させられることばかりの2日間でした。新しい保育室、環境での保育やあそびのお部屋をどうしていこうかと悩んでいる教師達に園長が「まだ解体工事は始まらないんだから、空いているお部屋を有効に使えばいいのよ♪」とアドバイスをくれました。引っ越しを終えて、もう今までの保育室は使えないのだと思い込んでしまっていた教師達には盲点だったのです。何でも柔軟に対応できる子ども達に比べると、『なんて私達は頭が固いんだ・・・。』と恥ずかしくなりました。
今日も朝から雨の一日でした。しかし、三葉幼稚園は雨でも色々な場所が遊び場になるのです。幼稚園のテント下では季節の野菜を使って包丁を使ったままごとをしたり、タチアオイやツツジといった季節の花をすり潰して色水づくりをしたりして楽しんでいました。プールの部屋から、「これ使いたいんよ!」とT先生と移動式の小プールを出してきた年長児達は新聞を器用に破るとプールの中に入れてプールごっこを始めました。その様子を見ていたたんぽぽ黄組の子ども達も「いれて♪」とやって来て、一緒に新聞のプールに潜ったり、新聞紙を高く舞い上げてシャワーにしたりして遊んでいました。本物の水じゃなくても、身近にある素材を使って楽しい遊びに変えてしまう子ども達には脱帽です。「早く水鉄砲大会がしたい!」と梅雨が明けて暑くなるのを楽しみにしている子ども達です。
ぱんだ組さんでは昨日から魚釣りが始まっています。今日も「魚釣りの続きがしたい!」と早速準備を始めました。昨日は保育室の隅の方で遊んでいたのですが、今日は園長のアドバイスを活かして引っ越しが終わったすみれ組の広くなった保育室にブルーシートを何枚も敷いて、魚を釣る場所をたくさん作りました。「年長さんも呼んであげたい!」とMちゃんが言うと、「じゃあ、もっとたくさん魚を作らなきゃ♪」とみんなで廃材を使って魚を作り始めました。そして、たくさんの魚が出来上がると、「いらっしゃいませ♪」と年長さんを呼んで魚釣り大会が始まりました。ぱんだ組さんが作った釣り竿や釣り針は柔らかくて釣るのが難しいようで、「なかなか釣れん!」「絶対に釣ってやる!」と年長さんは盛り上がっていました。
明日からはいよいよ解体工事に向けての囲いが設置される予定です。頭の柔軟なみつばっこ達のように、限られた環境の中でも子ども達が毎日楽しく、そして知恵を働かせて生活していけるように保育をしていきたいと思います。
一方、仮園舎の子ども達は・・・。
幼稚園、仮園舎と2つに分かれての生活も3日目。楽しく生活していましたが、ふと気が付くといつも一緒に遊んでいたぱんだ組さんやりす組さん、年長さん達がいません。うさぎ組のAちゃんが「ぱんだ組さん達、何してるかな?」とつぶやいていました。すると、「うさぎ組とひつじ組のお部屋広くなったけん、ここに遊びに来てもらったらいいね!」とRちゃん。そして今度は「私は幼稚園に遊びに行きたいな~」とHちゃん。楽しい反面、今までいつもそばにいた友達がいないことにふと気が付き、ちょっぴりホームシックのような・・・。ちょっぴり寂しいような思いがこみ上げてきたのかなと思いました。様々な経験の中で楽しい思いや寂しい気持ち、色々な感情がわいてくるという気づきも、この子ども達を見ていると大切なことだなと思いました。
今日も仮園舎の現場監督さんが「仮園舎の住み心地はいかかですか?」と様子を見に来てくださいました。そして、今日もこう言ってくださるのです。
「僕の顔を見ると『おじちゃん!おうちを作ってくれてありがとう!』って今でも子ども達が言ってくれるんです。こんな小さい子達が、こんなことが言えるのかと思うと涙が出てきそうになるんです。本当に幸せな気持ちにさせてくれます。」と笑顔で話してくださいました。それを聞いた私達もまた、みつばっこ達に幸せな気持ちにさせてもらうのです。
保護者の皆様には仮園舎で色々とご迷惑をお掛けすることもありますが、こうした違った経験や思いが、子ども達の心に大きな宝物として残るのだろうと嬉しく思います。『山あり谷あり』その都度、子ども達は山を楽しみ、谷を楽しみに変え、その力はきっと人生で生きる力となることと思うのです。
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