2022年6月14日 火曜日
「今日は雨やけん、外で遊べんかな。」登園してきたNちゃんが空を見上げながらぽつりと言いました。小雨だった雨は、いつか止んでそれに気づいた三葉っ子達が、いそいそと動き始めました。雨上がりの園庭は、三葉っ子にとって最高の遊び場です。裸足になって泥の感触を楽しんだり、泥団子や川を作ったりして思い思いに楽しんでいました。
テントの下では、昨日園長が麦わらを使ってかごを作っていたコーナーに今日も子ども達が集まっていました。園長に教えてもらった編み方でかごを作る子や、今日はカチューシャやブローチを作っている子もいました。そんな年長さんの姿をじっと見ていたのが、年中児のAちゃんとRちゃんです。「私も作ってみたい!」「やってみたい!」とカチューシャ作りに挑戦です。年長の先生に編み方を教えてもらいながらやってみますが、年中児の二人にはまだ難しかったようで、「できん。」と手が進まなくなりました。そんな時、以前に園長が「麦わらをストロー代わりにして、しゃぼん玉を膨らましていた」という話をしていたのを思い出し、麦わらを輪切りにして糸に通してアクセサリーを作ってみることにしました。AちゃんもRちゃんも紐通しは得意なようで、集中して1つずつ通すと長くなっていくネックレスを嬉しそうに見せてくれました。三葉幼稚園では様々な学年が入り混じって遊ぶことで、たくさんの刺激や影響を受けながら学び合い、育ち合っていきます。麦わらを使って制作する年長児の姿に憧れて、「やってみたい!」「作ってみたい!」と思えるような素敵な関係性をこれからも大切にしていきたいと思いました。
登園してきた子ども達の朝の日課となっているのが、カブトムシとかたつむりの世話です。今年はぱんだ組のYくんが、カブトムシのオスとメス合わせて60匹を幼稚園にくれました。今、そこそこのクラスに分けて飼育していますが、「今日も元気かな?」「あっ!ゼリーがなくなっとる!」と興味津々で観察しています。そんな中、園内の田植えで使う田んぼの土を代掻きして置いてあるタライを覗き込んでいる子ども達がいました。「あっ!ここにおる!」「ここにもおるよ!」と目をキラキラとさせてタライを覗き込んでいました。どうしても捕まえたいようだったので、水槽用の小さな網を探してきて渡すと、そっとすくって水を張った虫かごに入れました。
「先生!これみてみて!」私も久しぶりに見て驚いたのですが、それはカブトエビの赤ちゃんでした。去年までは秀野邸で使っていた田んぼの土を繰り返し繰り返し使っていたのですが、今年は田んぼを貸して下さっている堀内さんの田んぼからもらった土に水を張っていたのです。その卵が孵化して、幼稚園のタライの田んぼにも初めてカブトエビが出現したのでした。図鑑で調べると、カブトエビは恐竜が生きていたとされるジュラ紀から現在まで、ほとんど形を変えていない「生きている化石」と呼ばれていることを知り、新たな発見に驚いた子ども達でした。
今、幼稚園内にはカブトムシの成虫や幼虫を始め、たくさんの動物や虫たちが生きています。そんな生き物の世話を通して、命の大切さを感じたり生き物の不思議に気付いたりすることができるように子ども達とかかわっていきたいと思います。
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