2014年11月12日 水曜日
今朝、園庭にある色とりどりの葉っぱを拾っていると、かわいいひよこちゃんたちが集めるのを手伝ってくれました。次々と登園してくるひよこちゃんたちは「あそこに葉っぱがあるよー!」「黄色だったよー!」と呼びかけあって集合です!穴のあいた葉っぱを覗いたり、ふわっと空にまいてみたり、それぞれ落ち葉で遊んでいました。「落ち葉を集めてみんなが掘ったお芋を焼き芋にするよ。」と声をかけると、「きゃー!やったー!!」と大喜び!「♪やきいも やきいも おなかがぐー♪」と歌いながら遊ぶ姿がかわいくて思わずほほえんでしまいました。
さて先日から三葉幼稚園で大盛り上がりの土粘土ですが、日に日に完成した作品がレベルアップしています。作品だけ見ていると小学生にも引けを取らない立派なものばかりです。副園長から「子どもに交ざって先生も一緒に経験すると、いろんな発見があるよ。」と指導してもらいました。作る過程の中で「〇くんはこんなことができるんだ!」「〇ちゃんはこんなおもしろいことを考えているんだ!」と一人一人の個性が光る瞬間が見られ、面白い限りです。そして…教師よりも子どもたちのほうが上手という悲しいやら恥ずかしいやらの発見もありました。大人は固定観念もあり、見栄えを気にしたり、「こうしなくちゃ!」という思いで自由に発想できなかったりして、のびのび作る子どもたちの作品には、到底勝てそうにもありません。
土粘土を作ろうと水を混ぜる前のさらさらの土をくま組のKくんが「触らせて!」とやってきました。「うわ!さら粉よりさらさらや!」と驚いたKくんの前で土をドーナツ状にしてその中に水を入れ粘土にする準備をしました。じわぁーっとゆっくりゆっくり染み込んでなかなかなくならない水たまりを見てKくんは「実験してみたいな。」とつぶやきました。よく聞いてみると他の土で同じことをすると、どうなるのか知りたいから実験をしてみよう!と思ったそうです。
最初は砂場に行きドーナツを作って水を流し込みました。水はすぐに染み込んでなくなりました。次に園庭の砂で試すと水がすぐにドーナツの外に漏れて出るのが見てわかりました。図書館の下の乾いた砂もすぐに水が流れてしまい、泥場の土は、一番水がたまっている時間は長いものの、土粘土の土のようにはなりませんでした。土粘土の砂がさらさらだったことを思い出し、「じゃあ、図書館の下の砂をさら粉にしてみたらどうなるん?先生、やろうよ!」と目を輝かせて言いました。私もKくんと一緒に必死にさら粉を作っていました。やっとできたさら粉でドーナツを作り、水を入れると、とろとろにはなるものの「土粘土とは違うね。」とKくん。最後に、4種類の土を一か所に集めて一斉に実験したいと、一生懸命運んで試しました。一つ一つ「えー!なんでやろ。」「不思議やね。」「すごいね!」とつぶやくKくんに「本当だね。」と答えるだけしかできない教師に「先生、図書館に行って調べてみようか?」と一枚も二枚も上手な提案をしてくれました。
副園長にこのことを話すと「すごいね!」と驚きながら「昔の人はきっとみんな子どもたちのような考えでいろんなものを作ってきたんだろうね。水を混ぜたり、さら粉にしたりこねたりするうちにいろんな発見があって、発明がうまれるんだね。今の時代は、全部お膳立てしてもらって、何もかもそろった状態で何事もしているから、子どもたちにはこういうことをさせてあげたいね。」と話してくれました。
私自身、Kくんの今日の実験を間近で見れて、とても楽しかったし、驚きの連続でした。副園長の話を聞き、子どもたちの豊かな発想、発見、気づきを大切に、また、伸ばしていくお手伝いができたらいいなと思いました。
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