2014年6月5日 木曜日
まだ、子どもが登園していない園庭で耳を澄ますと、「ぽたん♪ぽたん♪」と雨だれがバケツの中に落ちる音が聞こえました。日中は、子ども達のにぎやかな声で聞こえない音も、朝早くなら聞くことができるのです。
そこにやって来たのは、幼稚園で1番早く登園してきたすみれ組のTくんです。雨だれを使って、何か楽しい遊びはないかなと考えた私は、フリースクールの風鈴で使った空き缶を持ってきました。「Tくん!先生と一緒に雨だれを捕まえようや!」と誘い、二人で空き缶を使って雨だれを捕まえることにしました。空き缶を雨だれの下にかざすと少し高い音で「ぽたん♪」少し間をあけて、「ぽたん♪ぽたん♪」と不規則なリズムで音がして、私はTくんと顔を見合わせて、にっこり!楽しくなりました。空き缶に響いた音は、とても可愛らしくリズムも面白かったのです。
その様子を見て、登園してきた子ども達が集まってきて、色々な大きさや形の空き缶で、雨だれを捕まえ始めました。空き缶が違うと、雨だれが跳ねる音が違うことに気づきながら楽しんでいました。そうこうしていると、雨は止んで、いつの間には雨だれも落ちてこなくなりました。まだまだ遊び足りない年長児達は、どうにかして雨だれの代わりになる物はないかと考えました。くま組のAくんは、缶を目掛けて高い所から水を落とします。色々な方法を考えて試してみますが、なかなか思うように音は鳴りませんでした。そこで、らいおん組のKくんが考えて持って来たのは、色水作りで使うシャンプーの容器でした。みんな上手く鳴るのか半信半疑で見ていましたが、Kくんが力を入れてノズルを押すと、水が勢いよく1滴飛び出して、「ぽたん♪」と音が鳴ったのです。子ども達は大喜びで、容器をみんなで交代で回しながら楽しんでいきました。Kくんは色水作りを通して、容器からは丁度良い水の量が出て、力を入れてノズルを押すことで勢いよく水が飛び出ることを知っていたのです。そして、それは高い屋根から落ちてくる雨だれと同じではないかと考えたのでした。Kくんの色水遊びの経験から考え出した発想力や予測する力には、大人である私も脱帽でした。
自然物を使って楽しい遊びを見つけ出すことは、三葉っ子達の得意分野です。しかし、自然が自分達の思い通りにならないこともあります。そんな時、創意工夫をして生活や遊びの中に取り入れていくことができる子ども達の素晴らしさを実感させられた出来事でした。
今日は、赤コースの手作り給食の日でした。メニューは、「カレーピラフ・野菜のかき揚げ・ふきの煮物・ねぎのぬた・蒸かしジャガイモ・ソラマメとトマト」です。先日、ジャガイモ掘りで収穫したこともあって、食べれることを喜んでいた子ども達は、たくさんの種類の野菜をおいしく頂きました。ちなみに、今日の具材であるグリーンピースとふきは、卒園生のお母さんからの差し入れで、ねぎはさんや市場の藤岡さんから頂いたものです。たくさんの人達からの心温まる食材でできた給食は、とてもおいしい給食でした。
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