2011年5月6日 金曜日
アリの行列、白くてかわいいマーガレットのお花、赤く色づいたいちご…春の香りいっぱいの三葉幼稚園では、連休明けで登園してきた子どもたちが、ままごとで一生懸命野菜をすり潰してお団子を作ったり、砂場で山やトンネルを作って水を流したりして、今日も元気に遊んでいました。
片付けが終わってお部屋に入ってからは、みんなでかいわれ大根の種を蒔きました。以前、参観日で保護者と一緒に牛乳パックで入れ物を作ったので、「種蒔きをするよ。」と声をかけると、待ってましたと言わんばかりに、子どもたちは目を輝かせて席につきました。たんぽぽ・ちゅうりっぷ組のお部屋では教師が種を蒔く説明をしていると、さっと副園長がある物を持ってお部屋に入って来てくれました。それは、10日ほど前から教師たちが育てていたかいわれ大根のパックでした。パックからひょろひょろと何本も伸びているかいわれ大根をじっと見つめていた子どもたちは、自分たちの種もこんな風になるのかな、と期待を持ったようでした。実は副園長は、先日かいわれ大根の種を蒔いた時から『食育』や『科学』につながることを考えていたようで、それぞれの学年に合わせて話をしてくれました。
年長児たちには、「じゃが芋やちゅうりっぷが大きくなるためには、何が必要だったかな。」と問いかけると、 ?土 ?水 ?太陽の光 と、3つのキーワードが出てきました。今までの経験や記憶を引き出しながら、かいわれ大根も一緒なんだという事を説明していきました。牛乳パックの中に、お母さんたちと一緒に脱脂綿を敷きましたが、今回はこれが『土』の代わりになるのです。白くてふわふわなので、「白いお布団だ。」と言う子どももいましたが、布団の綿は水を吸収しにくいけれど、脱脂綿は水を沢山吸う…という違いを説明し、『脱脂綿』という物の意味を知る機会にもなりました。「脱脂綿は怪我をした時にも使うよね。血が出てもこれで拭くと綺麗になるし、消毒液をいっぱい吸い込んでくれるよね。」と話すと、「なるほど…。」と頷いて納得していました。
水をたっぷり含んだ脱脂綿に、今度は種をパラパラと蒔いていきます。そして、「種を蒔いたら、暗くして夜にするんだよ。そしたら、太陽の光はどこかなって探しながら芽が出て、それがどんどん上に伸びていくんだよ。」と言って副園長が手を真ん中に合わせて立ち上がると、子どもたちも真似をして立ち上がりました。ずーっと上に伸びて、暗くしたふたを開けると、それまで黄色だったかいわれ大根が、太陽の光を見つけて、緑色になって、ハートのような葉っぱが開くんだよ。」とふくらんだ手をぱっと開くと、子どもたちの手も、”ぱっ!!” 自分たちの体で、かいわれが大きくなる様子を表現してみせました。話を体で表現した事から、年少児もなんとなく理解したようで、お部屋に帰ってからも種からぐんぐん伸びる真似をして遊んでいました。「大きくなるの楽しみやね。」 「おみやげになるんよね。」と言って、種を一粒一粒落とさないように、大事に蒔いて黒いビニールをかぶせると、「おやすみ。」とT君がそっとつぶやきました。親子運動会の頃には、どれくらい伸びているのでしょう。子どもたちと毎日観察して、生長を楽しんでいきたいと思います。
そして、今日は手作り給食でした。肉じゃが、ビーフンサラダ、春キャベツのひき肉炒めカレー味が献立に1品増え、そして、すまし汁…とっても元気の出るごはんを喜んで、何回もおかわりしました。配膳されたお皿をお部屋に運ぶ途中で、待ちきれなくて思わず歩きながらパクッと食べてしまう年少さんもいました。”早く食べたい!!” という気持ちが分かって、微笑ましくなりました。
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