2009年5月28日 木曜日
今日、戸外で遊んでいるとうさぎ組の女の子が「先生!こっちきて、こっちきて、大変なことになっとんよ!」と言って私の手をひっぱって行きました。行ってみると緑色のいちごの実がたまごのパックの中にひとつずつ並んで入っていました。それを年中児たちが「うわーかわいそう」「まだ青い時はとったらいかんのよ」と言いながらみんなで取り囲みました。そして次々に子どもたちが集まり、なかには、「昨日もびわがとられとんのに誰がいちごとったんよ。やさしい実なのに」と、なでながら残念そうに言っている子どももいました。年中児達は青いいちごを採ったことに対して本当に申し訳ない気持ちや、ごめんねという気持ちを持っているんだなと思いました。しかし年少児はまだ、青いいちごをちぎる子がいます。私は、年少のクラス担任としてもっと子どもたちに、命の大切さを分かってもらえるように、この機会をとらえて自身が一緒になって考えていかなければならないと思いました。その後、さくら組でもう一度採られたいちごを見せて話しをすると、いちごの気持ちになって考えたり、友達同士で話しあったりする姿が見られました。「いちごも赤くなろうと頑張っているんだよ、だからみんなは大きくなるまで絶対に採ったらだめだよ!」と言うと、「絶対採ったらいかんよ」と言い合う子どもたちもいました。今、三葉幼稚園にはいちご、トマト、きゅうり、春菊、ケールなどのたくさんの野菜が、元気に大きくなっています。毎朝幼稚園に来ると、自分からペットボトルに水をくみ、水をあげる子どももいます。それは、植物を大切にしようとする子ども達の思いでしょう。昨日のびわの実について、子ども達と話し合ったばかりだったのですが、植物にも命があること、命の大切さ、粗末にしないことをこれからしっかり話し合っていこうと思います。いいことではないけれど、今回のことで命の大切さを改めて実感することができ、環境による保育の大切さを考えることができました。
さくら組では作品展に向けて、セロハンテープを使って廃材遊びがとても盛んになってきています。そんな中で、DくんやZくんはラップの芯やお菓子の箱をそのまま持って帰ることが多いので、今日は画用紙を出してみました。すると、紙と紙を合わせてブーメランを作りました。「Dちゃんすごいね上手やん♪」 「Zくん、かっこいいブーメランが作れたんやね。」と、声をかけると、2人共、「うん!すごいやろ?帰ってお母さんにプレゼントするもん。」と、満面の笑顔で答えました。年少児は特に、上手に出来たこと、出来なかったことが出来るようになったことを、教師がしっかり受け止めてあげることで、それが自信になって意欲につながっていくのだとと思います。
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