2008年10月21日 火曜日
年長児が高木の農園の稲刈りをしてから1週間が経ちました。そろそろ園内の稲も刈らなければいけないと教師で話しました。今日は、年中・年少児にも稲刈りをさせてあげようと朝から準備をしました。今までは非常滑り台の下に稲を置いていましたが、前に出すことで稲の色も輝いて見えました。子ども達に興味を持ってもらうため、正門から入ってすぐ子どもの目に飛び込むように稲を移動しました。そのことで、登園してきた子ども達も、その変化に気づいて「稲が前に出とるよ!」「かかしが動いとる!」と口々に話していました。
今日は、今までになかった新しいコーナーが出ました。それはわらのコーナーです。普通はわら細工をする時は水に浸して木づちでたたいてやわらかくするのですが、今年獲れたわらはまだ水分があるので水につけないでたたきます。その音を聞いて、ぺんぎん組のFちゃんとOちゃんも興味を持ってやって来ました。古森先生がわらぞうりを作っているのを見て、「作ってみたい!」と思った二人は、まずやわらかくなったわらで縄をなうことから始めました。これもコツをつかまないとなかなか上手くいきません。Fちゃん、Oちゃんは教師に手伝ってもらいながら縄をなっていきました。「なかなかできん。」「ここまでできた!」と初めて縄をなう体験を楽しんでいました。ぞうりを作るには、もっと上手くならないといけないので、今日は作った縄にまつぼっくりを付けて首飾りにしました。出来上がったことで、FちゃんもOちゃんも、とても嬉しそうにしていました。今日は、古森先生が作ったぞうりをちゅうりっぷ組のNくんが嬉しそうに履いていました。教師もわらを使った遊びにかかわり、広げていきたいと思います。
さて、いよいよ年中・年少の園内の稲刈りです。まず、始めに古森先生に稲について話してもらいました。稲についているのはもみで、そのもみの服を脱がすと玄米になること、お米の殻の服は、虫や病気から守ることなどを話してもらいました。稲を刈った後は木に干します。お米を太陽に当てることで、「おひさまと仲良しになって、栄養がいっぱいになって甘くなるんだよ。」と教えてもらいました。さらに、鎌と包丁の形はなんで違うのか?という話に対して、りす組のOくんは、「よく切れるため!」と答えました。それもあるのですが、包丁は横になっている物を切るためで、鎌が曲がっている理由は、立っている稲を集めて切り易くするためなのだそうです。稲刈りを通して、様々な言葉に触れ、自分達で稲を刈るという貴重な体験ができました。子ども達は、きっともみの中に玄米があることや鎌と包丁の形の違い、稲を太陽に干す理由などを頭のどこかに覚えていると思います。食育は食べる行為だけではありません。必ず子ども達の知識へと結び付いていくと思います。今日、子ども達はもみ(玄米)、鎌、稲、わら、とたくさんの新しい言葉に出会いました。子ども達は、大人の言葉を真似ながら、その事柄の意味を自分の体験に重ね合わせて正しい使い方を学んでいきます。私達教師も、子ども達に様々な体験の中で、1つでも多く正しい言葉に触れさせていきたいと思います。言葉は人として生きていくために必要な人とのコミュニケーション 伝える、表現する、分かり合うための手段として大切な力になると思うのです。
コメント (「ぼくも、わたしも稲刈りをしたよ!」 ぺんぎん組 丸山利夫 はコメントを受け付けていません)