2008年4月18日 金曜日
今日、正門で子ども達を迎えていると、「先生あれ見て!」とぺんぎん組のRちゃんが声を掛けて来ました。Rちゃんの指差す方向を探してみると、年中のお出かけバックを掛けてブランコをこいでいる女の子がいました。「あっ!!危ないね。Rちゃん教えてきてあげて。」と頼むとブランコに駆け寄り教えてあげることができました。ぺんぎん組では昨日お出かけバックを配り、使い方を指導したところで、子ども達が教師の話をしっかりと聞いて覚えてくれていたことを嬉しく思いました。
通常保育になり、戸外でも十分に遊べる時間ができたことで、今までしたい遊びをみつけることができなかった子どももしたいあそびをみつけ、クラスの雰囲気に馴染めなかった子どもも友達の輪に入り遊んでいる姿が見られました。ぺんぎん組では、さくら組から進級した子どもがクラスの半分以上を占めていたので、他のクラスからの進級児が不安にならないかと心配していましたが、砂場で山を作ったり、お出かけバックを持って探検に行ったり、ままごとをしたりと友達とのかかわりが見られていました。室内では、粘土のコーナーで何人かの男の子と女の子が遊んでいました。遊びの様子を覗いてみると、廃材のカップの中に粘土を丸めて入れて、アイスクリームを作っていました。「おいしそうやね。」と声を掛けると、「先生、スプーンがないんよ。」とSちゃんが困った様子で言いました。「そういえば、先生スプーン持ってるんよ。」と廃材でたくさんもらったスプーンの事を思い出し、探すことにしました。しかし、全く見当たらず、「そうだ!なければ作ればいいんだ!」と思いつきました。「よし!先生が作るぞ!」と廃材の中から厚紙をみつけてきて、ハサミでスプーンの形に切っていきました。「私も作る!」、「僕もしたい!」と子ども達も作り始めました。上手にハサミを使いこなす子もいれば、教師が書いた線を一生懸命に切っていく子などもいて手作りのスプーンが出来上がりました。「本物のスプーンがなくても、自分たちで作ることができたね!すてきなアイスクリームができたね!」子ども達は、出来上がったアイスクリームを手に、とても嬉しそうな表情が見られました。
今日は、くじら組のテラスから小さな鯉のぼりが飾られていました。そこでの面白いエピソードです。古森先生は、今日子どもたちに意識を持たせておきたいと考え、くじら組の倉庫に鯉のぼりを探しに行きました。「なにするん?」と子ども達は興味津々でついていって、古森先生と小さな鯉のぼりを探しました。小さな鯉のぼりをみつけると、古森先生は「棒が欲しいんよね。」とつぶやきました。すると、くじら組のKくんが「あそこの倉庫にあったよ。」と言って、倉庫に竹の棒が立てかけてあったことを思い出して取ってきました。その先に鯉のぼりを取り付けて、テラスから外に飾りました。古森先生は鯉のぼりを出す発案と棒でさりげなく飾っておきたいと思って「棒が欲しい」とつぶやいただけで、その後の過程は、すべてくじら組のKくんを中心にして子ども達がしてしまいました。「先生はいらないね。」古森先生はただ見守るだけでした。帰りのバスでのこと。。。「古森先生はマンションに住んどんかな?」とKくん。Kくんは棒に鯉のぼりを吊るしたことからマンションに飾った鯉のぼりのことをイメージしたのでしょう。昨年も幼稚園では大きな鯉のぼりを何匹もロープに吊るしていたのです。子どもの発想、考えは面白いなと感じた話でした。
年中組の子どもの中には、2階から物を落としてみたり、物を投げてみたりと悪さをする姿も見られ始めましたが、図鑑を持ってタンポポを眺めたりダンゴ虫を探したり興味津々で活動する姿もみられます。子ども達の様々な発見に感動、共感し楽しい園生活になるよう頑張りたいと思います。
2008年4月17日 木曜日
「今日はなかよし会やね!ねんしょうさんよろこんでくれるかな?」と話をしながら登園してきたAちゃんは、「先生!ホールの飾りがまだできてない。」と途中になっていた飾り付けをしたり、お面に色を塗ったりと準備を進めていきました。そしてなかよし会では、くじら組はひまわり組さんを迎えに行くことになっていました。くじら組のHちゃんはひまわり組へ行き、手をつないだひまわり組さんの名札をのぞき込み「Yちゃんって言うんだね。よろしくね。」と笑顔で話しかけていました。
それからホールへ上がるとりす組さんが、両側へ別れて手をつないで道を作って待っていてくれました。その道を通りくじら組の子どもたちに手をつないでもらってひまわり組の子どもたちも入場してきてなかよし会が始まりました。この日に向けてくじら組とりす組で「ひまわり組さんに何をしてあげようか、何をしてあげたら喜ぶかな。」と話し合い、以前の日記にも書いていた歌や踊り、かくれんぼをすることになっていました。かくれんぼでは、昨日、隠れるところが何もなかったホールに自分たちで柵や段ボール、布を持ってきて、家のようなものを作ったり、「大型積み木でも隠れれる!」と準備をしていました。そして今日、かくれんぼは、初めはひまわり組さんは舞台の上から応援し、くじら組と、りす組で行いました。ひまわり組さんは「次は僕たちかな?」と自分たちがすることを楽しみに見ていました。そして、くじら組、りす組の順に鬼になってかくれんぼは進み、ひまわり組さんが隠れる番になりました。始める前、くじら組に「ひまわり組さんはまだかくれんぼが分からなかったり、上手に隠れないかもしれないから、みんなで隠してあげよう。」と呼びかけました。鬼はりす組さん、くじら組は隠れるお手伝いをします。スタートすると、ひまわり組さんが、一生懸命隠れているところに段ボールを上から置いてあげたり、自分の体で隠してあげようとしたりするとてもかわいい姿がみられました。
そして、歌や踊りをした後、待ちに待っていたおやつの時間になりました。10個のテーブルに分かれて、年長、年中、年少児が混ざり合って座ると1つのテーブルにかりんとうがたくさん入ったお皿が1つ。兄弟の少ない子どもたちにとって、みんなで一つのお皿から取り合って食べることは経験として大切なことなのです。今日のなかよし会の目的の中にそのことも意図して、蒸しパンではなくかりんとうを作った教師たちでした。食べている様子を見ていると、最初片手にたくさんのかりんとうをにぎりしめ、反対の手でお皿にあるかりんとうを食べている年少児や自分の弟に最後の一つをあげる年長児、最後に残っていたかりんとうを全部取り、周りの子どもから注意されている年少児もいました。
今回は、なかよし会の予定をあえて延ばして、子どもたちと一緒に考えたり、準備をしたりしてきたことで年中児、年長児たちは年少児を迎える会の意識を持って主体的に進める姿が見られました。また、年少児も幼稚園での生活の楽しみ方がわかったのではないかと思います。子どもたちが主体的な生活ができるよう、教師たちは先を見通しながら適切なアドバイスや手助けができるようにまだまだ研修していかなければならないと思いました。
2008年4月16日 水曜日
今日は新しいクラスになって初めての給食日でした。新入園児のM君は、朝から「先生お腹すいた」とおはし箱とナフキンを出したり入れたりとても楽しみな様子でした。昼食の時間になると、どの子もとても嬉しそうに準備をいそいそと始めました。年少のとき同じクラスだった友達だけでなく、新しい友達とも同じ机に座り、給食を食べながら会話を楽しんでいました。家庭訪問で「野菜が苦手」と聞いていたRちゃんも、みんなで食事することで、ほとんど食べることが出来ました。これから、手作り給食もあります。できるだけたくさんの種類の食べ物が食べられるようになって欲しいと思います。
今、戸外ではたくさんの花が咲いています。その中でちゅうりっぷが終わりになって、花びらが散り始めています。それを見た年少児が「これ誰がちぎったんやろね」と誰かが花をちぎったと思って心配して聞いてきました。「ううん。お花がもうお終いだよって、自分で散ったんだよ」と説明すると「このお花、また咲く?」と問いかけてきました。「また咲くよ」と答えると今度は上を見上げて「じゃあれも?」と桜の花びらが散っている様子を見て、指差しました。ちゅうりっぷが散ってまた咲くという会話から、散っていく桜もまた咲くと思うことが出来る子どもの感性に驚きました。三歳にして既につながっていく植物の命をなんとなく感じ始めている子ども達に自然の命にいっぱい触れさせていく環境を作っていきたいと思います。
さて、明日はなかよし会です。りす組とくじら組では、なかよし会に向けホールの飾り付けをしました。輪飾りをつけたり、折り紙で作ったちゅうりっぷや綺麗な形をはさみで切ったものを幕につけたりしました。それを見たR君は「うわぁー。クリスマスみたい」とクリスマス会のときに飾られていた星を思い出したようでした。明日のなかよし会で、ひまわり組さんを喜ばせようと一生懸命な子ども達の姿に進級してお兄さん、お姉さんになったという意気込みが見られ、とても明日は楽しみです。今教師たちは明日のなかよし会に子ども達に食べさせようと手作りのかりんとうを作っています。とても簡単でおいしいのでレシピが必要な方は聞いてください。
2008年4月15日 火曜日
今日で3日間の家庭訪問が終わりました。今はまだ少し緊張している子どもたちが、お家で伸び伸びとしている姿を見て、とても安心しました。少しずつ緊張が溶けて、元気いっぱいニコニコの子どもたちにしていきたいと思います。
ところで、幼稚園にいたカメが冬眠していたのを、ご存知でしょうか。そもそもそのカメが幼稚園にやってきたのは2年前の夏のことでした。園の前の道路で迷子になって歩いていたのを助けてくださった方がいて、飼うようになったのです。そして、昨年の冬、子どもたちと一緒に「カメさん冬眠させてあげよう」ということになり、テレビや図鑑で調べて、ベビーバスの中に落ち葉をたくさん入れて、冬眠させました。ゆっくりと木の葉に埋もれて冬を過ごしたカメが、子どもたちの元気な笑い声に誘われるかのように起きてきたのは、子どもたちが上着を脱いで、裸足になり暖かい春日和の今日でした。それを見た年中児A君は「うわー!カメさん起きてきたよ。ずっと寝よったけん、絶対お腹空いとるよ。」と言ってきました。そして、B君は「先生、寝よる間も何か食べよったんやろ?ずっと寝よったけど、その間食べてなかったら、死んでしまうもんね。」と、心配そうに言いました。そして、水をジョロに汲んで、まるでお花に水をあげるかのようにかけてあげたのでした。命を気遣い優しさと子どもらしい発想に感動しました。
そんな中「三葉幼稚園のおともだちー!お外で踊らない?」と、マイクで教師が呼びかけると、どんどん子どもたちが集まって来いました。年長、年中、年少児たちが楽しそうに、年長児は年少児の手本になるかのように力いっぱい、年少児はそれを見ながら楽しそうに、年中児もそれに負けない程、伸び伸びと踊っていました。こんな異年齢児同士の育ち合いが今の時期に見られていることに、今年度の保育に期待と喜びと責任を感じた時間でした。このような楽しい自然な時間を持ちながら、子ども達は自信を持って自分を出せるようになっていくのです。
2008年4月14日 月曜日
心地よい風が吹いて、桜の花びらが園庭に舞い散って広がり、そこにできた花びらのじゅうたんが朝日に照らされてキラキラ輝いていました。それを見た子ども達は、「わぁきれい!」と言って、桜の木を見上げる姿が見られました。
そんな中、今日は仲良し会に向けて、年長組と年中組では合同で年少組さんをどのようにして祝ってあげるか話し合いを持ちました。くま組とぺんぎん組は、すみれ組さんを仲良し会に招待する事になりました。そこでぺんぎん組の部屋へくま組が行ってみんなで考えました。年少さんが部屋に来た時にどんな部屋だったら喜ぶかなと問いかけると「さよなら会の時、お部屋きれいにしたよ。」「輪飾りもした!」と言って、年長児、年中児からいろいろな案が出てきました。他のコースでもいろいろな案が出てきて教師達を驚かせました。年中児のAちゃんは「かくれんぼをしてあげたい!」と言いました。大人だと、それはできないだろうと思ってしまう事も子ども達は、今まで経験して楽しかったあらゆる事を思い出して、年少さんを喜ばせたいと一生懸命なのです。年少さんの時にしてもらって嬉しかった事、毎日の生活の中で楽しかった事、してあげて喜ばれた事など、生まれて3年、4年の子ども達が、タンスにしまってあった経験を引き出して再現しようとしているのです。毎日の生活の中で子ども達にどれだけ沢山の体験や経験(嬉しい・楽しい・悔しい・おもしろい・難しい・乗り越えた充実感や満足感)をさせていく事ができるか、タンスの引き出しをいっぱいにしてあげる事ができるか、私達の保育に課せられている事を実感した一日でした。明日は、年長・年中組みで練習です。
2008年4月11日 金曜日
一雨ごとに暖かくなり、今日は上着を脱いで元気いっぱいの子どもたちの笑顔が太陽の中で輝いていました。季節の変化をいち早く感じとった子どもたちの中には裸足で走り回る姿もみられ、さすが”三葉っ子”と感心しました。昨日まで不安気な表情だった新入児たちもそれに誘われてブランコや砂あそび、ままごとなどをして遊んでいました。又、Kちゃんはお家のお花畑でだんご虫を一匹見つけたので幼稚園のお花畑にもだんご虫がいるに違いないと登園してきてだんご虫探しに余念がありません。
そんななか今日、年中、年長児はクラス写真を撮りました。満開の桜の木の下で新しいクラスの友達と新しい帽子をかぶり、全員で大きい組さんになって始めての進級写真はみんな一段と大きく見えました。その後遊具の使い方や名前を子どもたちと確認し、安全な遊び方を話し合いました。一つ一つ回っていく中で「年少さんに教えてあげる!」「怪我せんようにみてあげる!」と子どもたちなりに理解している様子でした。そんな中風が吹き沢山の桜の花びらが一斉に飛び始めると「きれー!」「雪みたい!」と感動して見とれていました。K君が「なんか追いかけっこしよるみたいやね」と表現するとAちゃんが土の上で舞っている桜を座り込んで眺めながら「こっちはかけっこしよるよー」と言いました。その桜吹雪と一緒に鳥が一羽飛んでいく様子にTちゃんは「あっ!鳥も追いかけっこしよるー!」「早く逃げてー!」と応援していました。地面の花びらを集めて「お母さんのお土産に」と大切に持ち帰ったり、地面に落ちた花びらの上に立ち「ふわふわのじゅうたんみたい」と子どもたちは自然に触れ春ならではの現象を感じとることができていました。そしてその中からでてくる子どもたちの素直な表現を聞くことができ、とてもあたたかい気持ちになりました。これからも子どもたちと様々なことを感じ、発見していきたいです。
2008年4月10日 木曜日
年中、年長組にも今日から新入園児が登園してきました。昨日立派に入園式を終え、もっと遊びたいと帰ることを渋っていたTちゃんも笑顔で登園してきました。どの子もすぐにクラスの中になじみ、好きな遊びを楽しんでいました。
今日は、あいにくの雨でしたが、ぱんだ組のAちゃんは登園してくるとすぐに、友達が遊んでいる側に行って、ままごとを始めました。そして名札をお互い見合って「○○ちゃん?」「うん○○」と名前を紹介し合う姿も見られました。年少の時にたくさん遊んでいたこともあり、どのクラスの子どもたちも廃材遊びや、ままごとやお絵描きなどを自然に楽しんでいました。りすぐみでも、まんぱいだった廃材箱もあっというまになくなってしまって、補充しても補充してもすぐになくなってしまう程遊びこんでいました。
片付けが終わったあと、一人ひとり帽子に名前を書いていきました。名前を書く前に、お名前は?と尋ねると「○○ ○○です」と大きな声で名前を言うことができ、又、手紙を配っていくと、もらうたびに「ありがとう」ときちんとお礼を言うことができていました。クラスの新しい友達の名前をたくさん覚えた子どもたちは、明日は天気になってお外で遊べるかな?と楽しみにしていました。
また年少組では、一人登園初日の今日、どんな表情で来てくれるかなあ。と緊張しながらも楽しみに待っていました。あいにくの雨ではありましたが、教師達の不安をよそに子供達は、にこにことバスから降りてくる子が多く驚きました。朝おうちの人とさよならする時、涙がポロリと出たSちゃんも幼稚園に来ると「Sちゃんのくつ箱はここ」と言いながら自分のくつ箱も見つけてくつを片付けると、自分のお部屋へ迷う事なく入って行く姿が見られました。お部屋では、プレ年少の進級児が、小麦粉粘土で、「たこやきつくったよー」「おにぎり食べて、はいどうぞ!」と楽しそうに遊び始めると、新入園児達もそこに引き寄せられる様に遊んでいる中に入っておだんごを作ったり、アンパンマンの顔をつくったりする姿が見られました。
また年長児が遊びに来てくれて、積み木で橋を作ってその上を歩いたり、積み木を組み合わせて、おうちをつくったりしていました。途中お家を思い出してちょっぴり泣いていたAちゃんも泣くのを忘れ、いつの間にか中に混じって、遊び始めていました。またヤクルト容器を並べて、セロハンテープで貼り、長くつないでいったり、並べて列車をつくったりしているR君や、Yちゃんの姿も見られました。「初めての日」でしたが、ひとりひとり「楽しいこと」「おもしろいこと」を発見して、それをおみやげに、おうちに持って帰ってくれているといいなと思っています。
明日もまたひとつ新しい「おみやげ」を見つけられるようにしていきたいなと思っています。
コメント (「すてきなスプーンができたよ!!」 ぺんぎん組 丸山利夫 はコメントを受け付けていません)