2011年6月10日 金曜日
今朝登園して来ると子ども達は、昨日のアリがどうなったのか心配していました。ぱんだ組のKくんは、「アリおらんなっとるね。水で流されたんかな?」と、昨日の夜に雨が降ったことで、アリが流されてしまったのではないかと考えたのでした。「昨日は夜に雨が降ったけん、夜になるまでにお引っ越しできたんやないかな?」と答えると安心した様子でした。また、今日は昨日から出たしゃぼん玉のコーナーがにぎわっていました。まず始めは、市販のしゃぼん液を使って、しゃぼん玉が飛ぶことを楽しみます。十分に楽しんだら、次は石鹸を使って自分で液を作るようになります。これから、幼稚園の遊びも夏の遊びへと移行していくのです。夏の遊びのなかでも子ども達の素敵な気付きや発見、育ちが見られることを楽しみにしています。
今週末は天気が悪くなるだろうということで、月曜日に収穫して干していた玉ねぎを年長のテラスの軒下に吊るすことにしました。今年は子ども達のお土産の玉ねぎを除いても約1000個の玉ねぎが残っていて、これからの手作り給食などで使うために上手く保存しなくてはいけません。去年は、途中で腐らせてしまう失敗があったので今年は去年以上に乾かして吊るすことにしました。年長児に「テラスの棒の所に玉ねぎを干そうと思うんやけど、手伝ってくれん?」と声を掛けると、「あっ!干し柿を作った時と一緒やろ?いいよ!」と、去年の秋に作った干し柿の事を思い出した様子でした。棒にまたがして干すためには、左右が同じ位の重さにならなければ、棒から滑り落ちてしまいます。年少から干し柿作りを経験してきた年長児は、そのことをよく理解していて、左右が同じ位の重さになるように玉ねぎの大きさや重さを考えながら選んで結んでいました。玉ねぎを干すという活動のなかで、子ども達は数に興味を持ったり、重さやてんびんの仕組みについても理解したりすることができるのです。こうしたチャンスを教師が逃さず、子ども達に経験させることができるように一緒に活動していきたいと思っています。
年中組は、2回目の絵本の貸出がありました。文字が読めるようになった子どもも増えてきて、絵本の貸出は子ども達の楽しみな活動の1つです。三葉幼稚園には、昔話から図鑑、創作絵本にいたるまでたくさんのジャンルの絵本が1000冊以上あります。子ども達はその中から、自分の読みたい、借りたい絵本を選び、家に借りて帰るのです。図書サークルのお母さん方がお手伝いをしてくださるのですが、しっかりと「お願いします。」「ありがとうございました。」の挨拶ができて、内科検診や歯科検診での挨拶の効果がみられ、嬉しく思いました。図書を利用する活動のなかで、物語や文字に興味を持つだけではなく、絵本を大切に扱ったり、お世話になる人に挨拶をしたりすることも指導し、その過程で主体的に活動する子ども達の姿を見守っていきたいと思いました。
今日は子ども達が楽しみにしている手作り給食の日です。今日のメニューは、胚芽米、じゃがいもと玉ねぎの天ぷら、豆腐ハンバーグ、ほうれんそうのソテー、あじさいゼリーでした。天ぷらとハンバーグには、子ども達が月曜日に収穫したじゃがいもと玉ねぎが使われています。子ども達は、自分たちが収穫した野菜が入っているということもあって、とても喜んで食べていました。
2011年5月18日 水曜日
昨日、事務所の花壇で事件が起きました。その事件とは花壇の中に足跡がつき、チューリップの茎が倒れていたのです。周りにいた子ども達に聞くと、どうやら年中児が花壇の中に入って遊んでいたようでした。そして、花壇で遊んでいた子ども達に、「どうして、花壇の中に入っていたの?」と聞くと、「ダンゴムシをたくさん捕りたかったけん。」ということでした。ダンゴムシを捕まえたい気持ちも分かりますが、花を倒したり、花壇の土を踏み固めたりすることは花壇の植物にはよくないことを話してみると、「チューリップがかわいそう。」「もう、ぐじゃぐじゃにせん。」と言って、踏み固めてしまった花壇の土を直していました。そして今朝、花壇の所に昨日花壇に入っていたりす組のKくんがいるではありませんか。何をしているのか見に行くと、今日は花壇の中に入らず、周りのブロックを上手くつたって歩いてダンゴムシを捕っているのです。Kくんは、昨日のことを覚えていて、約束を守って、植物を傷つけないようにダンゴムシを探していたのです。「先生!この間にダンゴムシがいっぱいおった!」と目を真ん丸くして、新たに発見した団子虫の住みかを嬉しそうに教えてくれたのでした。
最近、りす組で流行っている遊びは、月刊絵本の付録の図鑑を持って園庭を探検することです。今日も女の子達が集まって、「春の花」のページを開けて花の話しをしていました。「チューリップの花はもうないよ。」「桜も散ったけん、ないよ。」と、思い思いに話をしていました。そこで、私は子ども達に「春の花がなくなったんだったら、次は何の季節の花が咲くんかな?」と問いかけてみました。すると、少し考えたMちゃんが「春、夏、秋、冬だから、夏の花!」と答えました。年中児にもなると、季節の移り変わりの順番をしっかりと理解していることに感心させられます。そして、「じゃあ、夏の花を探そう!」というHちゃんの呼び掛けに、みんなで夏の花探しをすることになりました。しかし、図鑑に載っているヒマワリや朝顔の花はみつかりません。その時、Aちゃんが「パンジーがあったよ!」と園庭のプランターに咲いているパンジーをみつけました。実は、パンジーは「春の花」のページに載っていた花の一つでした。そこで、みんなで考えてみることにしました。「桜やチューリップはないけれど、パンジーの花は咲いとるね。でも、ヒマワリや朝顔の夏の花はないよね。なんでかな?」みんなで考えていると、「春と夏の間やけんよ!」とAちゃんが答えました。Aちゃんは、春の花がなく、夏の花もないなら、春と夏の間なんだということを考えついたのです。春の花でも命のながいパンジーは夏が来るまで咲いているのです。三葉幼稚園には、花や木々、野菜など季節の移り変わりを感じさせてくれる自然物が多くあります。異常気象によって、四季を感じることが難しくなった現代ですが、子ども達の興味や気付きに教師が耳を傾け、植物の生長や変化から季節の移り変わりに気付かせていくことの大切さを感じさせられました。
昨日と今日は、未就園児保育がありました。バスでお迎えに行くと保護者の方から「幼稚園に行くのを楽しみにしていたんです。」という言葉を掛けて頂き、とても嬉しく思いました。約3週間ぶりの未就園児保育ということで、園内の遊びも変わり、未就園児の子ども達も興味を持って遊びのコーナーにかかわっていました。在園児の兄弟がいる子は、お兄ちゃんお姉ちゃんに遊び方を教えてもらいながら、保護者の方と一緒に野菜スタンプや叩き染めを楽しんでいました。
また、昨日に引き続き今日は青コースの子ども達が屋外遊ぎ場に遊びにいきました。年少児にとっては、入園してから初めての屋外遊ぎ場です。大型遊具の滑り台や築山、ちびっこハウスの自動の天窓など真新しい物ばかりで楽しい時間はあっという間に過ぎて行きました。子ども達の楽しそうな笑顔をたくさん見た教師たちは、園内だけでなく屋外遊ぎ場など、違った環境でも大いに遊ばせたい大切と改めて感じたのでした。
2011年3月17日 木曜日
昨日までは、 春らしい風が吹き、お日様もぽかぽか…春の息吹を感じる一日でしたが、今日はどういう訳か、朝からちらちらと雪が降ってきました。登園して来た子どもたちは、大喜びで外に飛び出すと、雪を手ですくったり、園庭を走り回ったりしていました。しかし、すぐに雪はやみ、雲の間から、お日様がまた顔を出しました。今日は卒園児の自由登園日で、「僕たちが幼稚園に来るから神様が魔法をかけてくれたんかなぁ。」とぞう組のR君がつぶやきました。なんだか子どもたちのために素敵な夢を見せてくれたような、そんなひと時でした。
昨日 卒園式を終えたばかりの卒園児の顔は、ずっと逞しく、とても晴れやかでした。幼稚園の制服を着た年少さん・年中さんの中に、私服の卒園児を見つけて声をかけると、「今日はいっぱい遊ぶんだぁ。」と、嬉しそうなくじら組のMちゃん。ブランコ・ドーム・滑り台にままごと・泥団子作りなど、色んなところを時間を惜しんでぐるぐる回って遊んでいました。
また、卒園児は今日みんなで屋外遊ぎ場に遊びに行きました。ずっと工事していたちびっこハウスが完成したと聞いていたので、ワクワクドキドキしながら歩いて行きました。門をくぐると、ピカピカのちびっこハウスが見え、みんな大喜び。順番に中に入ると、「ワー。」「キャー」と言って寝転がったり、周りのロッカーを触ったり、窓から顔を出してみたり、みんな思い思いの行動をとって、ちびっ子ハウスに入ったことを楽しんでいました。すると、「木のいい匂いがするねぇ。」とS君が言いました。この間、雪遊びに久万に行った時に、『ちびっこハウスは久万の木を使って作っている。』と副園長が言っていたことを思い出して、話している子もいました。また、光と自然の空気を取り込むための天窓は電動で開き、そこから太陽の光がピカピカ跳ね返ってくるのを見て、「雲が見えた!」「ここで星を見たいね。」などと話しながら、本当に何時間もそこにいたいと思えるような心地よい雰囲気を楽しんでいました。とっても充実した1日を過ごして、大満足の卒園児でした。
年少さん・年中さんは、終園に向けて、お部屋の飾り付けをしたり、大掃除をしたりしました。「お兄ちさん・お姉さんになる準備よ。」と言って、粘土板やのりケース、ままごとのお皿など、ピカピカにきれいにしました。新聞紙を使って窓拭きもしました。
そして、今のクラスで過ごすのもあと明日のみになりました。1年間お世話になった副園長に今日は『ありがとうの気持ち』を伝えたいという事で、年少さん・年中さん、それぞれの学年やクラスで考えて作ったプレゼントを渡しました。「古森先生、いっぱい遊んでくれてありがとう。」「古森先生、発表会教えてくれてありがとう。」「おいしい給食ありがとう。」たくさんのありがとうが込もった年中さんの『ありがとうカード』は、飛び出すカードでした。副園長始め、たくさんの人たちに支えられて楽しい1年間を過ごすことができたと感謝の気持ちでいっぱいです。このあたたかい気持ちで明日のお別れ会もステキな1日にしたいと思います。
2011年2月22日 火曜日
自由参観日2日目。戸外ではあちこちで元気な声が聞かれ、保護者の笑顔に見守られて今日の三葉幼稚園はさらに、にぎわっていました。そんななかで門をくぐってきた保護者の方を見つけて、「おはようございま-す!」と大きな声で挨拶をしていたのはりす組のM君です。幼稚園が好きで、毎日来てくださる方や、ご夫婦で来られる方もいらっしゃいます。つりかんの所では、Aちゃんが「お母さん見よって!」と言って、得意そうに端から端まで渡って見せていました。2学期までは、何回も挑戦して端までいくのがやっとだったのに、途中で止まることなくスイスイとやっているのを見て、思わず拍手です。お母さんも「毎日まめを作って帰ってきてたんですよ。」と、言って笑顔で頷きながら見ていました。さらに、次は1番飛ばし、そして反対から…。毎日の練習の成果を披露することができて、満足気なAちゃんでした。
そして、今日はこあら組さんの登園日でした。いつも泣いてしまうこあらさんも、今日はにこにこで遊んでいました。また、靴箱の位置を覚えたり、自分でシールを貼ったりと、回数を重ねるごとに、どんどん幼稚園に慣れてきているのが分かり、嬉しく思います。友達同士のかかわりが見られたり、「お母さんにお土産作る!」と言って色水を作ったりする子もいました。また、遅コースのこあらさんは、今日は手作り給食で巻き寿司を食べました。「いただきます。」が待ちきれないくらいお腹ペコペコのこあらさん。すぐにぺろっと完食しました。帰りの準備をしていると、年中さんが迎えに来てくれました。年中さんも今までのお迎えの経験から、「自分たちがお世話をしてあげなくちゃ!」という意識や使命感のようなものが芽生えているようです。5往復もしてお部屋に連れて行ってあげたり、転んだらさっと手を差し伸べてあげたり、自分よりも大きな体のこあらさんでも、手を繋いで一生懸命連れて行ってあげたり。それを見た年中児のお母さんは、「この子がこんなにお世話してあげてるなんて!」と言って、普段見ることができない姿を見て、大変感動されていました。
それから、今日はすごくいいお天気だったので、外やテラスでお弁当を食べるクラスがありました。くま組さんは年少のひまわり組さんを誘って、テラスで一緒に食べることにしました。お日様のあたたかい光の下で食べるご飯はとてもおいしくて、みんなにこにこでした。年長さんは、今日屋外遊ぎ場へ行ってちびっこハウスが新しくなっていたことや、いっぱい走って遊んだことを話したり、みかんの皮をむいてあげたり、異年齢のかかわりの中で楽しく会話したり思いやったりする姿が見られました。保護者の方も、隣でお弁当を広げて、一緒に食べる方もいました。お昼の放送で、「今日は何の日でしょう?」という問いかけがあり、子どもたちもお母さんも、「うーん。」と考えました。答えは「2(にゃん)2(にゃん)2(にゃん)」ということで、『猫の日』でした。クイズ形式の楽しい放送でした。
朝は氷点下2度という気温でしたが、日中は風もあたたかく、春が近づいてきているのを感じます。終了まであと少しですが、たくさん遊んで、元気いっぱい過ごしていきたいと思います。
2011年1月28日 金曜日
みつばっ子たちは、今日も元気です。思わず「寒い!」とつぶやいてしまった私に、「全然寒くないよ。ほら、先生走ろう!」と、声をかけてくれたのはりす組のYちゃんでした。一緒に走っていると、すぐにポカポカしてきて、とても楽しくなってきました。「サッカーをしようよ。」と言って、じゃんけんで2チームに分かれていると、遠くのテラスから「入れて入れて!」と何人もが集まってきました。自分の目指すゴールを指さして、さぁ、キックオフ!私もついていけなくなるような速さでボールは右や左へ進みます。よく見ていると、ひたすらボールを追いかける子もいれば、ボールの進行方向の延長線上に立ち、パスを待っている子、また、パスを待っている子の前に立ちはだかって、ピタリとくっついてマークをしている子など、それぞれの個性が見られ、感心しました。中には、ゴールを決めて、パフォーマンスをしてアピールする子もいました。大人のような完璧なサッカーではないけれど、1人ひとりが頭をくるくる回転させて考えて、また、夢中になって体を動かしていました。一つの遊びの中で、子どもたちの成長が感じられたのと同時に、もうすぐ年度の終わりなんだということを思い出しました。年少児・年中児は学年が上がり、年長児は小学校に行きます。気がつくと身長もぐーんと伸びていて、しっかりした顔立ちになっている子どもたちを見て、嬉しさと、少しの寂しさを感じました。あと2ヶ月余りの今年度のクラスの子どもたちとの生活を、もっともっと楽しんで、思い出を作っていきたいと感じました。
木登りやままごとなど、他の遊びも盛り上げる中、発表会の練習をするために、ちょっと早めに片付けの時間になりました。今日は発表会に向けて、大道具作りや、衣装作りなどをするクラスがたくさんありました。年長のテラスで、何かに茶色の絵の具を塗っていたのは、くま組さんです。よく見ると、夏に牛乳パックで作った『牛』のオブジェの一部を塗っているのでした。どうやら子ぶたのレンガの家になるようです。また、プールの部屋に行くと、くま組の子どもたちが、大きな紙を広げて、背景画を描いていました。こちらは裸足になって、大きな筆を豪快に動かして塗っていました。その横では、年少さんが手形をポンポンと押していました。各学年・各クラスで色んなアイディアや工夫が見られて、発表会本番がますます楽しみになってきました。踊りの子たちも、「土日のお休みで練習してくる!!」などと言っていて、やる気も十分です。
年中の赤コースは、降園前に絵本を読みました。年中が演じるオペレッタの『ねんころカメのこもりうた』という絵本を、ぱんだ組のKちゃんとお母さんが探して持ってきてくれたのです。自分が演じている動物はいつ出てくるんだろう、そろそろかなぁ…と、食い入るように見て、より一層意欲が高まりました。演出や細かい所の振り付けなども見直しながら、子どもたちと一緒に楽しい発表会を作っていきたいと思います。昨日は、かわいいぴよちゃんもホールで踊っていました。先生とお手手をつないで、ぴょんぴょん体を動かす姿は、とてもかわいくて、みんなで拍手をしました。
お楽しみに!
2010年12月15日 水曜日
風がぴゅっと吹き、とても寒くなりましたが、今日の子どもたちは、朝からドキドキワクワク。昨日はこあら組さんのお楽しみ会でしたが、今日は幼稚園内のお楽しみ会で、サンタクロースさんが来てくれるかもしれないのです。「サンタさん、プレゼント持ってきてくれるよ!」と、子どもたちは今日のお楽しみ会に向けて、プレゼントの袋作りをしたり、歌をうたったりして、心待ちにしていました。早めに片付けを済ませ、お部屋で自分の袋を机に準備しながら、ソワソワしていた子どもたち。サンタさんは、本当は夜暗くなってからみんなに見られないように来るという事を伝えて、ブラインドを下ろしてお部屋を暗くして、机の上にそっと袋を並べました。「どうやって来るんかなぁ。」「トナカイさんと一緒に来るんかなぁ。」と、ささやき合う子どもたち。
祈るような気持ちでホールに上がって、いよいよお楽しみ会のスタートです。幕の中から、ハンドベルの音が聞こえると、「何が始まるんだろう・・・。」と、身を乗り出して耳をすませました。幕が開くと同時に、サンタの帽子をかぶった教師たちが登場しました。ハンドベルで『きらきら星』の演奏をすると、「ドードーソーソーラーラーソー♪」と、子どもたちが階名で一緒に歌い出しました。それも、ハンドベルの美しい音色を消さないように、小さな声で口ずさんでいました。ハンドベルの演奏が終わると、それぞれの楽器に持ち替えて、『さんぽ』の曲が始まりました。演奏しながらリズムに合わせて左右に揺れる教師たちを見て、自然と子どもたちの体も左右に揺れていました。鼓笛隊を経験した子どもたちは、「ベルリラや!大太鼓や!」と言って嬉しそうにその楽器を演奏している教師を見ていました。
幕が閉まり、次は役員のお母さんたちの出番です。みんなが知っている『お祭り忍者』の曲に合わせて、お母さんたちが踊り出すと、子どもたちも辛抱できなくなって、「ワッショイ!ワッショイ!」と言って、一緒に踊り始めました。
次はいよいよ教師たちの劇です。サンタクロースと森の動物たちのお話です。夏の間にケーキやごはんを食べては寝て、食べては寝て…を繰り返していたサンタさんは、太ってしまって煙突がくぐれなくなってしまいました。そこで、動物たちがマラソンや水泳など、運動する事を進めるのですが、そんな時に”マハラージャ”という魔法使いがやって来て、甘いジュースやチョコレートを勧めてきます。誘惑に負けず、みんなで分けっこしたり、半分にして我慢したりしたサンタさんは、とうとう痩せることができ、煙突もくぐれるようになりました。喜んでみんなでクリスマスパーティをしていたのですが、何と「シャンシャンシャンシャン…。」という鈴の音が聞こえてくるではありませんか。「あれ?」と言ってみんなで耳をすませると、本物のサンタクロースさんがホールの後方から登場して来ました。
「わぁぁ。」と立ち上がって目を輝かせて見つめる子どもたちでしたが、「あれー?」と言うさっきのサンタさんと、後ろからやって来たサンタさん・・・。どちらが本物か分からないので、ちょっと失礼して髭を引っ張ると、髭はびよーんと伸びて、山田先生の顔が現れました。「ばれたか!みんな、じゃーな!」と言って、山田先生サンタが退場しました。「じゃぁ、こっちのサンタさん?」と言って髭を引っ張ると、「アウチ!」と言って痛そうな表情をしました。そして、「私がサンタクロースだ!」と英語で言いました。本物のサンタさんが来てくれたんだぁと、子どもたちは大喜び。年長児が代表で「どこから来たんですか?」「なんで赤い服を着てるんですか?」などと質問しました。英語の丸山千佳江先生が通訳してくれて、なるほど、とうなずきながら聞いていました。最後にみんなで歌のプレゼントをして、お礼を言うと、「また来るよ!」と約束をしてくれました。鈴の音と共に帰っていったサンタさん。お部屋に帰ると、用意していた袋の中にはプレゼントが・・・!まだお山の向こうにいるかもしれないと言って、「サンタさんありがとうー!」と、テラスから空を見上げてお礼を言う子たちもいました。
それから、お昼はお楽しみ会パーティー。ぎんなんの乗ったおにぎり、チキン、ビーフンサラダ、さつま芋の羊羹に、すまし汁。ぎんなんは勿論、幼稚園のイチョウの木に実ってみんなで拾った物、さつま芋もみんなで掘ったお芋、お米も年長児が田植えをして刈り取った物です。クリスマスのBGMを聞きながら、みんな「おいしい!」「ステキなランチだね!」などと言ってとても喜んで、何度もおかわりに行きました。みんなで作った干し柿も、いい具合に甘くなっていたので、みんなで分けっこして食べました。
「サンタさんがね、いっぱい食べて、お掃除もしっかりするんだよって言よったね。」と話しながら、もらったプレゼントの袋をちらっと見て、嬉しそうな笑顔になりました。また来年もサンタさんは来てくれるかな。バスの中でも、みんな大事そうにプレゼントを抱えて帰りました。ドキドキワクワクな1日でした。
2010年11月24日 水曜日
「落ち葉のじゅうたんやー!」という、りす組のY君の声に誘われて振り向くと、辺り一面赤や黄色の落ち葉だらけ。一昨日の雨で、桜の木の葉っぱが落ち、園庭がとても鮮やかになっていました。その上を踏むと、『サク、サク、サク』と音をたてるので、嬉しくなって踏んだり、両手いっぱいに落ち葉を集めてふわっと投げて落としたりしながら、みんな興奮ぎみでした。いちょうの葉もまぶしいくらいに黄色に染まっていて、あまりの美しさに、クラスで集合して写真を撮りました。そして、みんなが散らばっていた後も、その場所に残っていた5人組。3人がすのこの椅子に立ち、それを真剣な表情で撮影するマネをするS君とT君。手でカメラの形を作り、「こっちからがいいかな。」「あっちかな。」と、いい角度を探しながら左右に動く姿を見て、くすっと笑ってしまいました。
そして今日は、年長・年中・年少児全員で、北斎院町の畑に、さつま芋掘りに行きました。畑に着くと、広い畑を見て、「これ全部お芋?ぜーんぶ掘るん?」と言って目を丸くしていましたが、「大きなお芋は手作り給食に、中くらいのお芋は焼き芋にしようね。」と聞くと、袖をまくって「よっしゃ。」とやる気十分の子どもたちです。 今年2度目のお芋堀りですが、高木農園で収穫してから1ヶ月。こちらの芋や土は、少し違っていました。バナナの形のように曲がった芋がたくさん掘れました。大きくなろうと成長する芋たちですが、真ん中の芋にぶつかって、その横にくっついている芋は少しずつ曲がって形を変えていったのです。教師が芋になって説明しながら曲がってみると、「なるほど。」と、子どもたちもうなずいて納得していました。また、こちらの畑の土は、少し粘土質になっています。手でぎゅっと握っただけで、簡単にお団子が作れます。元はやわらかい土だけど、芋が大きくなって、土がぎゅっぎゅっと詰まっており、芋を掘るのもなかなか大変。「終わった人はこっち手伝ってー!」と、友だち同士声をかけながら、協力して掘っていきました。掘ったお芋を見て、「あ、バナナの形や。」と言って、さっき聞いた話を思い出して見せに来たり、大・中・小の表示を見て、1個ずつ分けたりしました。途中、ナメクジやミミズを見つけて、「ぎゃっ。」とびっくりする場面もありましたが、「虫は枯れ葉を食べてくれたり、フンが栄養になったり、土の中にトンネルを掘って空気を入れたりするんだよ。優しいね。」という副園長の言葉を思い出して、そっと土ごとすくって「おやすみ。」と、逃がしてあげる姿が見られました。また、トカゲのしっぽをつかむと、びっくりしてトカゲがしっぽを切って逃げたので、子どもたちもびっくり。自分の身を守るために、しっぽを切り離して逃げるトカゲの強さに、『生きるための知恵』が感じられました。 掘った芋は、日当たりのよい畑にそのまま1日広げて干して、夕方持ち帰りました。雲一つない青空の下、おひさまパワーをたくさん浴びて、甘い甘い芋になるのが楽しみです。帰りのバスの中、子どもたちの片手には、粘土質の土で作られた泥団子が握られていました。いつも幼稚園の泥場で泥団子を作っている女の子は、「古森先生の言う通り、とってもきれいなお団子ができた!」と、嬉しそうに話していました。様々な自然に触れ、命のつながりを感じたり、たくさんの気付きがあったりと、楽しい1日になりました。
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