2008年7月16日 水曜日
今日も大変暑い日でしたが、子どもたちはテントの中や、木陰を見つけて上手に暑さを凌いで遊ぶ姿が見られました。ひと遊びした後みんなで片付けてお部屋にもどり、水を飲んで汗を冷ましました。落ち着いたところで子ども達に1枚の写真を見せました。
「じゃじゃーん!!これは何の写真だ!?」と問いかけると「あ!夕涼みの写真!!」と答えました。夕涼み会の前々日、園庭の中央の櫓に願い事を付けた笹2本を左右に飾ったところ華やかでなんだかうきうきしてきました。そこで、記念に写真を撮ったのでした。今までで初めての七夕に関する写真です。1人ひとりに写真を手渡すと、「わぁ!キレイ!みんな笑っとるよー。」と言いながら眺めていました。ちょうどこの写真を撮影した日はらいおん組31名が登園しており、子ども達の中から「1、2、3、4、5・・・・・31と先生!みんな来とるね!」と隣にいた友達と顔を見合わせていました。そして早速、子ども達自身が写真を見てイメージしたようにアルバム整理を始めました。写真を貼ることによって短冊の位置や角度を変えたり、飾り付けや「たなばた」と表示したりする姿もみられました。そのときの子ども達の目がキラキラしていたのが印象的でした。写真の整理は楽しい思い出の再現であり、イメージを広げて楽しめる三葉幼稚園の中で唯一の園の教育内容に添った課題保育ともいえます。
さてあと2日で1学期が終わりです。そこでお道具箱の整理をしました。降園前、お泊り保育の話をすると「えー!僕たちがカレー作るん!?」「本当に温泉入るん?」「〇〇ちゃん一緒に寝ようね!」などという言葉が聞かれ、今から楽しみにしているようです。その中には「ちょっとお母さんと離れるのが不安だなぁ・・・」という子も数名いましたが周りの友だちに「〇〇ちゃん大丈夫だって!絶対楽しいはずやけん」と声を掛けられて、満面の笑みでうなずく姿も見られました。
七夕の櫓での写真も、これから経験する「お泊り保育」も子供たちにとっては一生に一度のことなのだなと今日の子ども達の笑顔を見て改めて実感しました。お泊り保育はちょうど一ヵ月後ですが、それまで子ども達の喜ぶ顔を思い浮かべながら全教師で案を出し合って8月23日を迎えたいと思います。
2008年6月23日 月曜日
今日は三葉幼稚園として2年目の田植えでした。園を出発する頃は「ちょっと暑いかな・・・」と思っていましたが、到着すると、心地良い風と暑くない日差しで、子どもたちからも「わあ!涼しいねえ!!」という声が聞かれました。
木の田んぼに行くあぜ道で風がサーッと吹き、田んぼの水がさざ波のように走る様子を見たぞう組のA君は「田んぼが流れよる!」と指さしました。田植えをした水田の水が、苗を風になびかせながら動く様をすてきな言葉で表現したA君の感性に教師達は感動して眺めたのでした。
準備が整い、早速田植えの開始です。一人3束の苗を持ち、一列13人の子どもたちが次々と田んぼの中へ裸足で入っていきました。子どもたちにとっては初めての経験です。入った途端「キャー!気持ちいい!」と言ったのもつかの間、泥に足をとられそうになりながら進むうちにコツを覚えた子どもたちは両手を広げバランスをとりながら歩く姿がみられました。その姿がとても可愛くて思わずシャッターを切ってしまったほどです。しかし中には田んぼの中に尻もちをついてしまう子もいましたが泥んこ遊びに慣れている子たちはそれぞれ平気で楽しんでいました。白いひもについている赤い印の所に苗の土の部分を持ってグッと泥に差し込んで、植え終わるとまた反対岸までバランスをとりながら歩いて出ました。足を洗ってからは周囲の自然観察です。泥と同じ色のカエルを見つけたり、シロツメクサを摘んだり、友だちと寄りそいながら、川の水の流れを眺めたりとそこではほのぼのとした、時間が流れていました。
そしてみんなのためにお手伝いをして下さった遠藤さんに感謝の気持ちを伝え、同じ道を歩いてバスへ向かう道中でまたまた発見です。田んぼへ水を入れる用水路の仕組みを古森先生から聞き、また1つ勉強した子どもたちに、「これなーんだ!」と言って広げた古森先生。手の平には大きなタニシ、そして次は赤ちゃんのカブトエビなど田んぼの生き物がいました。
全てが機械化されてきた時代ですので手で田植えをすることもないかも知れない子どもたちにはこの感覚をしっかり覚えていてほしいと願っています。私自身も昨年、今年と2度経験しましたが、三葉幼稚園にいなければ一生懸命することはなかったと思います。率先して幼稚園のためにして下さる方々への感謝の気持ちを忘れずに子どもたちと様々な経験をして一生の大切な思い出を作っていきたいと思います。
2008年5月30日 金曜日
先日、年中さんが「つくってあそぼ!」のテレビを視聴しました。、「色水を使ってあそぼう!」というタイトルでしたが、その中のひとつ、「吹き絵」を環境の1つとして出してみました。しかし、子ともたちの興味や他の環境との兼ね合いや発達段階等を考慮しないで安易に出してしまったために遊びの内容に乏しく、、このコーナーをどうするか教師たちの課題となりました。
そして今朝、古森先生がいつものように教師たちの失敗をヒントに「流し絵」を提案して下さいました。吹き絵は絵の具の広がり方など変化に乏しく単発で終わってしまっていたのですが、流し絵は偶然性と絵の具の流れを意図的に調整してイメージへつないで挑戦していく楽しさが子供たちの興味をそそったようでした。まわりの教師たちもついつい「これはおもしろい!」と夢中になって遊んでしまうくらいでした。用紙に好きな絵の具を落とし、紙を傾けながら絵の具の流れを調整して自分のイメージにより近づけていきます。いちばん初めに作って下さった古森先生の作品は絵の具が流れたところを道に見立ててそのまわりにクレパスで木や家、人間を描いて、地図になっていました。それを見た子どもたちも「やってみる!」と興味を持って集まってきました。年中のYちゃんはくるくると紙をまわし、できた形に耳や手足をクレパスで付け足して「馬」や「ワニ」を作りました。紙の上を流れるのは1筋だけでなく、2,3筋同時に流れていくので「おっとっとっと・・・おっとっとっと・・・」とまわした紙の方向に頭を傾けながら絵の具を追っている子、夢中になりすぎて、ついつい立ち上がってしまい歩きながら「おっと!」言いながら全身で絵の具を運ぶ子など夢中になって遊ぶ姿が見られました。
絵の具遊びでも今日の「流し絵」や「版画」「野菜スタンプ」「お絵描き」など様々な手法があるのです。又、場所や材料など物的環境を用意しても、そこには共に楽しむ教師という環境が必要であり、教師が楽しめない遊びを子供たちが楽しめるわけがないのです。そしてその遊びの中で、教師も子供と一緒に、発見したり感動したりして学んでいく姿勢が必要です。
一方室内でも子供たちは少しずつ作品展を意識し始め、廃材遊びを楽しむ姿が見られるようになりました。出来た作品を見合ってはお互いに刺激し合って、試行錯誤しながら作ったり描いたり根気強く遊ぶ姿にどのような作品や絵が出来上がるか今から楽しみです。
又、たたき染めコーナーで、材料を布から障子紙に替えてみるなど教師たちもその場を捉えてさりげなく教材研究を進めています。。1つの遊びでも材料を替えるだけで、また違った発見があったり発展したり新鮮だったりします。教師自身が興味をもって遊びにかかわっていきたいと思います。
2008年4月23日 水曜日
今日は、年長5クラスで生石の農園に出かけました。年中の時に植えたじゃがいもは、半分に切った種芋から元気な青々とした葉が出ており、子どもたちも大喜びでした。じゃがいもの生長を観察した後、「なぜ、雑草を抜かなければいけないのか?」という話題になり、古森先生によるミニコントが始まりました。「一人じゃできないからMちゃん、ちょっと来てくれる?」と手招きされ、古森先生(雑草役)・ Mちゃん(じゃがいもの赤ちゃん役)・教師(じゃがいものお母さん役)になってトリオ漫才の始まりです。
じゃが母 「さあ!おにぎりですよ。Mちゃんいっぱい食べてね!どうぞ!!」 じゃが赤 「ありがとう・・・」 雑草 「もーらった!パクパクパク・・・。おいしいなぁ。ちょっと大きくなったぞ!」
じゃが母 「じゃあ、もう一回作ってあげるね!はい、どうぞ!!」 じゃが赤 「ありがと・・・」 雑草 「やったぁ!もーらった!パクパクパク。わぁ!こんなに大きくなったぞ!」 じゃが赤 「これじゃぁ、大きくなれないよ・・・。おなかすいたなぁ・・・。」
と栄養を取ってどんどん大きくなる草と、いつまでも大きくなれないじゃがいもに、農園中に子どもたちの笑い声が響き渡りました。笑いながらも、草引きをそる意味をよく理解したようで、一人ひとりが意欲的に、じゃがいもや玉ねぎと、玉ねぎの間にうまく入って、雑草を一生懸命に引く姿がみられました。 その中で「クラス対抗雑草山積み大会」もはじまり、らいおん組みでは、意欲を燃やした子どもたちが、いろんな所に少量置いてある雑草を集めまわったり、他のクラスの山から少しずつ運ぶという、ちょっとズルをしてみるなど、面白い光景もみられました。
草引きが途中で嫌になった子も、草引きをして暑くて疲れた子も、虫探しをして草引きをほとんどしなかった子も、草引きをする意味、みんなが食べているお米、野菜を育てている人はしんどくて嫌でも、みんなに食べてもらうために、汗を流しながらしてくださっている人がいることを古森先生が、話してくださると、子どもたちは神妙に聞いていました。
そして、じゃがいもや、夏採り玉ねぎが植えてある畑の一角に、12月に植えた春採り玉ねぎが育ち、収穫をしました。そこには、大きな玉ねぎがゴロゴロと頭を出して、力強く生長している姿がありました。一本の玉ねぎの茎を両手で持って力いっぱい引っ張ってみても、根が強くてなかなか抜けません。 まわりの土を取り除きながら、辛抱強く抜いた玉ねぎを、大切そうに抱きかかえる子どもたちに声をかけました。「金曜日の手作り給食で、この玉ねぎを使うからねー!!楽しみだねー!」
食育は、食べることだけでなく、自分たちの生活には色々な人がかかわって下さっていること、その人たちの働きに感謝すること、自分たちも人々の生活にかかわっていくことの大切さに気づくなど、心を育んでいくことにつながることを強く感じた一日でした。
2008年4月7日 月曜日
今日は、あいにくの雨で少し残念でしたが、そんな天気も吹き飛ばしてしまうくらい子どもたちは元気に登園してきました。私自身も数日前から、「大切な初日にどのように、子どもたちとかかわっていこうか・・・どんな話をしようか・・・」など、一人ひとりの子どもたちの顔を思い浮かべながら考えていました。
一分でも早く子どもたちに会いたいと、今日はバスに乗って子どもたちを迎えに行きました。大荷物を持って、これからの園生活に期待を持った表情で雨の中、バスを待っている子どもたちの表情がとても輝いていて印象的でした。
始園式に参加するために子どもたちがホールに集まると、熱気で鉢植えのチューリップがみるみるうちに開き、「進級おめでとう!!」と祝ってくれているかのように見えました。式中の子どもたちの笑うときには笑い、話を聞くときには前を向いてしっかり聞いている態度は、これからの園生活を自分たちで営んでいく自信にあふれているようにも思いました。
お部屋に戻ってからは、各クラス自己紹介をしたり、カラー帽子に名前を書いていったり、うたを歌ったり、月刊絵本を見たりして時間いっぱい過ごしました。らいおんぐみでは、自分の顔を銘々で描いてお誕生日表に貼っていきました。お休みの友達や、反対コースの友達もいて、まだ完成していませんが、新しいクラスで同じ月のお誕生日の友達が分かり「一緒だったんだねー!」などと顔を見合わせて会話する姿がみられました。
これから年長組は、「習字」が始まったり、保育中に「ピーター先生の英語」が入ってきたりと初めてのことがあります。そのことを話すと、「楽しみなんよー!」「前の年長さんがしてるの見たことあるから、知ってるよー!!」などと期待いっぱいでした。そんな子どもたちの育ちに負けないよう、一日一日を大切に、自分自身が成長していきたいと思います。
2008年3月4日 火曜日
おもちつきが終わって、年長さんが卒園式を迎える日も少しずつせまってきました。昨日は、初めて古森先生に修了証書の受け渡しの練習に入ってもらいました。それまでの硬い雰囲気が、古森先生の笑顔で一瞬にして和んで、証書を受け取った子ども達からも「ありがとうございます。」 「ありがとう。」と言う声が聞かれました。又、”がんばる”の意味を考えた事で、今日はその事を意識して練習に参加していました。
今日は冷たい雨が降り、室内の活動が中心で、パソコンをしたり絵の具をしたりして遊んでいました。そんな中、あとわずかになったらいおん組の子ども達と、どんな楽しい事をしようかと考えた結果、4月から子ども達と一緒に作ってきた壁面作りをする事にしました。最後の壁面になる事を伝えると、話し合って、”にじ”を作ることにしました。「ただ絵の具で塗るだけはつまらんねー。」と言うと、「じゃあてがたにしよや!」とSちゃんが提案し、「それいいねえ!」と周りの子達も大賛成!!大きいにじがいいと意見が出たので、紙を繋ぐ人と色を作る人に分かれて準備を進めていきました。園庭で遊んでいた友達にも「てがたでにじつくるよー!」と声を掛け、全員が集まりました。色は、いろいろな意見が飛び交う中、オレンジ、黄色、黄緑、水色、ピンク、赤の色に決まり!!さっそく自分達の手に絵の具を塗って、みんなの手形を重ねていきました。「おれのてほそい!」「せんせいのてでかい!!」と、手の大きさを比べ合いながら、みんなの手と手が繋がった”にじ”が出来上がりました。
ふとAちゃんが「このにじのうえあるいてみたーい。」と呟くと、「じゃあ、じぶんのにんぎょうつくってはろうや!」とKちゃんが提案し、明日はその続きをする事にしました。
又、他の学年との交流が盛んになり、今日は縦のコースでお互いに誘い合ってお弁当を食べました。ぺんぎん組さんでは、ぞう組さんの顔見知りの友達と一緒に食べる事を決めていて、その友達に手紙を書いたり席には名前を書いた札を置いたりと、心を込めて迎えようとする姿が見られました。明日も、子ども達の思い出に残る一日にしたいと思います。
2008年2月3日 日曜日
今日は待ちに待った生活発表会でした。やる気満々の子や少し緊張した表情をしている子等、いろいろな思いを胸に市民会館にやってきました。
また、今までの練習の成果を100%の状態で舞台の上で発揮できるようにしていく役割がある教師達も緊張感でいっぱいでした。
そして1部(赤コース)、2部(青コース)の発表会が年長さんのプログラム進行のもと進んでいきました。
ひよこぐみさんの演技は見ているだけでも微笑ましいのですが、今までで一番、元気のいいかわいいペンギンの踊りと歌を披露することができました。
年少児はとにかくお母さん達が見に来てくれていることが嬉しくてたまらず、舞台上から真っ先に見つけて手を振ったり、「おかあちゃーん」と呼びかけたり、お客さんなど気にしないで自分の世界に浸っている姿もみられ笑いを誘っていました。中には、大勢のお客さんに圧倒され、その場に立ち尽くしてしまう子もいましたが、あの舞台に立てたというだけでもその子にとって今後につながる大きな経験になったと思います。また、優しい声で歌うことを意識してきた『ななつのこ』もまるで赤鬼のように真っ赤になって叫んでしまっていた子が今日は優しい声で歌うことができました。
年中児は自分達が発表会の『はじめのことば』を言って、歌を一番に聴いてもらうということでとても張り切っていました。踊り、オペレッタをする中で衣装をつけたり、小道具ができたりしてくる度に演技をする事がどんどん楽しくなってきて、今日は一人ひとりが精一杯の力を発揮することができました。
プログラムが進み、後半の演技が始まったときのことです。時間待ちの間、我慢していたらしくHくんは舞台でおもらしをしてしまいました。着替えに手間取ったことと、側の子も集中できなかったことで、副園長が「もう一回してよろしいでしょうか?」と会場に声をかけて、保護者の方にも賛同していただきました。もう一度踊りをする事を舞台にいる子ども達に言うと、「うん!いいよ!」「やろう!」と力強く答えてくれてやり直すことができました。たとえ発表会であってもこれも保育であることを考えると、どうすれば子ども達にとって良い経験をさせてあげられるか冷静に判断することが教師の役割だと本当に実感しました。
年長組は5クラスそれぞれが数ヶ月間、いろいろな経験を積み重ねて創り上げた成果を今日、発揮することができました。
らいおん組は『3匹のこぶた』の劇をしました。一人ひとりの意識が高まった総練習頃からもっとお客さんを楽しませる演技をしようと子ども達からいろいろな案がでて、さらに楽しい場面が増えて、小道具も変わっていきました。ごぶたの兄弟、おおかみ、りす、うさぎ、それぞれがその役になりきって演技する姿が本当に輝いて見えました。私自身、初めての年長の担任として発表会に参加したのですが、子どもと一緒の気持ちになって考えることの大切さを学びました。最後の『にじの歌』では、子ども達は情景を思い浮かべながら気持ちを込めて歌い、アンコールの『みんなともだち』も卒園まであと少しという思いがこもり、涙をいっぱいためて歌う子らの姿に感動しました。
この三葉幼稚園の生活発表会はこれも園生活の延長であるという事を本当に実感した1日でした。今後は進級、進学に向けての準備が始まります。残りの数ヶ月間、子ども達には今のクラスでの思い出をいっぱいにして卒園させたいと思います。
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