2008年8月28日 木曜日
今日は、青コースの夏季保育の日でした。
陽に焼けて何だかたくましくなったA君。ちょっぴり背が高くなったS君。そして…ちょっぴり甘えん坊になって泣いていたYちゃんもお友達に声をかけてもらっていつの間にか笑顔になっていました。
夏休み中ひと回りもふた回りも大きくなった子ども達が、元気よく登園してきました。どの子も久しぶりに先生や友達と会えた事を喜んでいました。
今朝も昨日に続き、かき氷屋さんの看板を見つけた子ども達は、「ワ!かき氷屋さんだ!!」「50円作らなくっちゃ!!」と大はりきり!!でも今日は、昨日のかき氷屋さんとはちょっぴり違ったことがありました。「さあ、かき氷屋さんを始めよう!」と言うときに雨がたくさん降り始めたのです。しかし、そこは逆境に強い三葉幼稚園!古森先生をはじめ、赤コースの先生達は、急遽テントの向きを変え、テラス側にお客さんが並ぶ方法を考えてくれました。
昨日は一人一人、ゆっくりと「どれがいい?」と氷の種類を選ぶことができました。しかし、今日はテントから少し離れたところから○○ください!と言わなければいけません。大きな声を出すことの苦手なたんぽぽ組のSちゃんは、言葉に出さず指をさしてこれという合図をしました。私はレモンと思い、「レモンね、レモンお願いします!」と言いました。すると、「ちがう!いちごよ!」とそれは大きな声でSちゃんが言ったのです。私はとても驚き、「すごいね、大きな声でちゃんとほしい物が言えたね。」と言うと、Sちゃんはにこにこ顔でいちごのかき氷を受け取ると大切に持っていきました。切羽詰って、自分の思いを言わなきゃいけない状況になったからだと思いますが、これも『雨』のおかげでしょうか…。
どんな時でもプラスに変えてしまうのが、三葉幼稚園です。
また、何度もその場を行ったり来たりしていた年長児のRくん。先生達がどれかけようか?カルピスにしようか?と言ってかけようとすると「何もかけないの!」と大きな声で主張!氷をおいしそうに食べていました。また、年少のH君は、「たくさん食べれないので半分にして下さい!」と言うなど、自分の主張をしっかりと言葉で伝えることのできる場面がたくさん見られました。
そしてまた今日は、自分達の作った作品を持ち帰る日でした。子ども達は、1ヶ月たった今でも、自分の作品をちゃんと覚えていました。たんぽぽ組のKちゃん、Aちゃん、Yちゃん達は、作品の説明を他のクラスの先生に伝えながら大切に持ち帰っていました。また、絵を描いた子ども達には、古森先生が「SちゃんとYちゃんを描いたのね。ステキね。まあ、本当のカタツムリみたいね…」などと1枚1枚声をかけてもらって、受け取ることで、子ども達はますます満面の笑みとなり、その絵を大切にもって帰る姿が見られました。
そうして、大切に声をかけてもらう事でまた次への意欲となることでしょう。「心を伝える保育」をいつも心がけていきたいなと思う1日でした。
2008年7月10日 木曜日
「田んぼの中に虫が いるよ。」と 古森先生に知らせに行った年長児のA君は、「これ見てー」と プリンカップですくって見せました。幼稚園の泥舟の田んぼには、緑色の気味悪い虫やカブトエビ、タニシなど様々な虫が、見られます。「カブトエビだね。カブトエビは、田んぼにいる悪い虫を食べて稲が育つお手伝いをしてくれているんだよ。」と古森先生に教えてもらったA君は、「ふーん。カブトエビって偉いんだね。」と言っていました。 ふと見ると 大きなタニシもいて、草を食べているところが見えました。洋タニシを田んぼに入れておくと 稲の周りの草を食べてくれるのだそうです。イネも虫も力を合わせているんだな。という自然の大きな力が目の前で見れた瞬間でした。
今日も暑い一日でしたが、幼稚園の中には、「涼」を感じる事の出来る場所が たくさんありました。 今朝夕涼み会に 向けて テントを出しました。そこには、日陰がたくさん出来、その下では、願いを込めて 笹に短冊をつけました。
またプールの部屋では、さかなつりコーナーが オープンとなりました。只今この部屋は、とても素敵な水族館に変身中です。
そしてもう一つ 園庭に素敵なオアシスができあがりました。古森先生考案で、テント下に小プールとビニールプールに水を張り、その周りには お花が咲いていて、まるで離れ小島に来ている気分になります。 盆踊りの前、たんぽぽ組のS君が思わず、「入りたい。」と言ったので「じゃ、盆踊りの後でみんなで入ろうね。」と約束したのです。 盆踊りの後、約束を忘れかけていた私にS君は、「約束でしょ。」と言ってくれました。そのおかげで、たんぽぽ組さんは、みんなでプールに足をつけ、大はしゃぎでした。ほんの少しの間でしたが、とても気持ちがよくてどの子もとびきりの笑顔になりました。大プールが使えなくても教師の気持ち次第で、いくつかの小プールで楽しいオアシスが出来たのです。
そしてもう一つのお楽しみ。
絵本サークルのお母さんによるお話会がありました。お母さん達のお話と言う事で子どもたちは 新鮮な気持ちでわくわくと待って居ました。「海」をテーマにしたお話をプロジェクターやパネルシアターで一生懸命 心込めて演じてくださいました。お母さん方の気持ちが子どもたちの心に響いたのでしょう。終わった後は、大拍手でした。会議室から降りる前、口々にお礼を言いに行く子やうれしくて思わず抱きつく子も見られました。
ぞう組さん、くま組さんは、合歓の木へ出かけて居たため、9月にお部屋で お話会を開いてくださるそうです。楽しみですね。
2008年6月16日 月曜日
今朝 「かにさんが、おるよ。でも大変だよ。」と Aちゃん。
「何が 大変なの。・」と 行ってみると、「かにさんの手が一つしかないんよ。よく見ると 本当にハサミが 一本しかないのです。「ほんとだね。どうしたんだろう。」「けんかしたのかな。」「だれかに食べられたのかなあ。・・・」と 口々に心配している姿が ありました。雨の日の朝、ある家の玄関前に 迷い込んでいたそうで 、途中でハサミが取れる様な出来事に出会ったのかもしれません。
また、年中さんは、うさぎ組のテラスで「チュン、チュン。って何か声がするよ。」とkちゃんが 気づきました。みんなで、雨どい下の鉄板の箱の丸い穴の中をのぞいて見ると、わらが、一本、二本、見えていました。そして その中から「チュン、チュン・・・」と 確かに声がするのです。それを見た子ども達からは、「おふとんにするのかなあ。 おうちの中は、あったかいのかなあ。・・・」「何を食べるのかなあ。」などの疑問が次々と聞かれました。 そこで部屋に帰って、「ツバメの巣づくり」というDVDを見ることにしました。その中でツバメのお父さんとお母さんが共同で巣作りする様子を見たり、餌は親が探して持って帰って食べさせたりすることが分かりました。直接体験とテレビ視聴による間接体験とでイメージが重なり合い「雀さんもきっと同じようにお父さんとお母さんに餌を運んでもらって大きくなるんだね。」という声が聞かれました
幼稚園の中にも様々な場所、場面で、小さな虫や鳥、植物との出会いがあります。この出会いによって、自分達の生活と重なり合い、動植物に対しても優しく思いやりの気持ちを持つことが出来ると良いなと思います。毎日のように世の中で恐ろしい事件が起こる今だからこそ子どもたちの心のなかに大切な温かい芽が育って行ってほしいと願っています。そしてこの小さな出会いを大切にしていきたいと思います。
さて、今日は、子どもたちの楽しみのひとつの手づくり給食でした。今日の献立は、「粉ふきいも」先日のジャガイモ掘りで収穫したジャガイモを使っての料理です。たんぽぽの子達は、自分たちが掘ったジャガイモと聞いて大歓声。「美味しいね」といいながら、何杯もおかわりをしていました。
今日の粉ふきいものレシピを紹介します。
材料{ジャガイモ、にんじん 、砂糖、塩}
1ジャガイモは、洗って皮をむきます。
2にんじんは、5ミリくらいのサイコロ切りにします。
3ジャガイモは1、センチくらいの輪切りにします。
4,切ったジャガイモとニンジンをひたひたの水でぐつぐつ煮ます。
5,お湯を切って 砂糖と塩で味付けをしながら、切るようにして混ぜて行きます。ジャガイモの形が崩れて・・・愛情たっぷりの「粉ふきいも」のできあがりです。
是非 ご家庭で、お子さんと一緒に 作って見てくださいね。話題が盛り上がり、食卓が一段と賑やかで、温かくなること間違いなしです。
2008年5月22日 木曜日
「かめが、バナナ食べてるよー。」と大騒ぎで、知らせにきてくれたkくん。急いで走って行って見ると、本当にかめが、バナナに ガブリと飛びつくように 食べていました。実は、年少の時から カメをよく見て、話しかけたり、冬眠のお手伝いをしたりしていた年中さん達が、カメの世話をしようという事になった樣です。そこで 今週 当番の ひつじ組さんが カメは、いったい何を食べるんだろうかと言うことになり、図書室で カメについて調べました。バナナ、鶏肉、キャベツを食べることが わかり、今日は、4人の子ども達が、家から バナナを持って来ました。突然の大ご馳走に今日は、カメさんもビックリ。そして、大喜びだったのでしょう。
さて、野菜スタンプのコーナーでは、今日も ピーマン、大根、にんじん、りんご、・・・たくさんの野菜が並んでいました。野菜の切り口は、実に 不思議で、面白い形になって います。普段お料理に使う時は、切り口の形を気にして見る事は、ないのですが、こうして縦や横に切って見ると、ピーマン、なす、大根、りんご、にんじん、キュウリ、・・・それぞれ実に個性豊かな形をしていて、同じ野菜でも 全く同じ大きさ、形のものは ひとつもないという事に気づきました。 人間と同じように 自然物は、個性豊かなのですよね。
こんな楽しいものをわざわざ花型に切ったり、四角に切ったりするのではなく、自然の形のものを使う事が、こんなに面白いものなんだ。と 改めて感じることが 出来ました。副園長にアドバイスをもらいながら、下に敷くマット、野菜の切り方、絵の具の濃さ、できあがった作品の飾り方など、毎日が 教師達の勉強です。
そんな中、ちゅうりっぷ組のkちゃんが 「まいせんせいのお顔」といって見せてくれた一枚の作品でした。色を変えながら、眉、目、鼻、口、それぞれの形も考えていました。また たんぽぽ組のkちゃんは、いつも控えめですが、今日は、「やりたい」と言って小さな一枚の紙びっしりに スタンプをしました。ピーマンの形が、あっち向いたり、こっち向いたり、賑やかで とても楽しいものでした。 また、年長組のs君、k君は、それぞれの野菜の形を生かした組み合わせを考えながら、キリン、カメなどの動物をスタンプで描いている姿が、見られました。
今日もそれぞれのコーナーで、異年齢児が関わりながら、内容の濃い遊びが、繰り広げられていました。面白い事、楽しい事いっぱい見つけたよ。と毎日おみやげの話を持って帰ってもらえたら良いな。と思います。
また年長 ぞう組、らいおん組は、合歓の木訪問が、ありました。子ども達同士で 一生懸命考え、演じる姿に 「日本一;」という声援が送られ、涙する姿も見られた樣です。一生懸命な姿と言うのは、本当に人の姿を打ち,キラキラ輝いて 素敵ですよね。
2008年4月21日 月曜日
今朝ブランコのところで、小さな黄色いたんぽぽの花が、咲いているのを見つけました。「たんぽぽ組のたんぽぽだ。」と言って、たんぽぽ組の子達が、集まってきました。通りかかった年中組のkちゃんが、おでかけ図鑑を広げて「ここにもたんぽぽあるよ。」と見せてくれました。絵の中と実際に目で見たたんぽぽを重ね合わせて子どもたちなりにより感じることができた樣でした。
また、調理室でお味噌汁を作っていた古森先生の所に「お魚の匂いがするよ」と言って来たkちゃん。もしかしたら、だしを取ってる時の煮干しのにおいかな・・・それとも煮出した炒り粉を甘辛く煮付けた匂いを煮魚の匂いと感じたのかな・・・どちらにしてもこのkちゃんの家庭では、おかあさんが、しっかりとお料理を作っていて 、その後ろ姿をkちゃんは、いつも見てきたのでしょう。その後ろ姿は、kちゃんの五感にしっかりと届いていました。
私たち教師もそういう姿を見せながら五感で育つ子ども達を意識していきたいと思いました。
さて、入園して10日たった子ども達は、少しずつ自分で、気に入った場所や、好きな遊びを見つけることが、出来るようになりました。お母さんをおもいだして泣いていたkくんやsくんは、気に入った箱を並べてセロハンテープでつないでいくと、とてもおもしろい形が出来ることに気づき、できあがったものを「お母さんにおみやげ」と言って、大切に持ち帰る姿が見られました。
また、kちゃんは、「紙で、ケーキが作りたい。」と言って丸い台紙に「イチゴ、みかん」と言いながらパステルで色を塗り、それをスチール皿にのせると、「ケーキできたよ。」といって、大事にカバンの中に入れていました。降園前には、「あなたのお名前は」ゲームをしました。ネコちゃんを次々手渡しながら、あなたのおなまえは・・と聞かれた子が大きな声で名前を言うのです。その後みんなで名前を呼び「はーい」と手をあげて返事をします。殆どの子が、大きな声で名前を言う事が出来、驚きました。また、ひよこから進級した子どもたちは、広告で剣を作って見せてくれたり、片付けを先頭に立ってしたりと、とてもはりきっています。
明日は、またどんな楽しい事を見つけられるかな。どんな発見があるかな。ととても楽しみです。ひとりひとり、どの子も「楽しい事」を見つけられると良いなと思います。
2008年3月19日 水曜日
年長児が卒園した事で、年中児・年少児達は、進級するという自覚ができてきているように思われます。バスの中でも、私服を着た卒園児を見ると、「あっ!今日はいつもと違う服着とるんやね。」と年中児が気づくと、「もう、卒園したけんよ。」と、得意そうに年長(卒園)児が答えます。それを聞いた年少児のY君が、「もうすぐ、新しい帽子と名札もらうんよ。」と、とても嬉しそうに進級する事の喜びを伝えていました。今日お部屋では、子ども達が1年間で描いた絵をまとめた、”ぼくの絵” ”わたしの絵”を渡しました。一人ひとりに、「いっぱい描けたね。」「絵が上手になったね。」と声を掛けていくと、どの子も嬉しそうでした。「持って帰ったらお父さんお母さんに見せてあげてね。」と言うと、D君は、「これ見せたら喜ぶよね、きっと!だって頑張って描いたもん。」と、今まで描いてきた自分の絵を見ながら、満足そうでした。
又、今日はAちゃんがつくしを持ってバスに乗ってきました。そのつくしを見た子が、「それどうするん?」と聞くと、「これ今日お料理してもらうんよ!」と嬉しそうに言いました。「今日お料理作ってくれるかな?」と教師が聞くと、S君が「でも、古森先生にあげたほうが優しいと思うよ。」と言いました。そして後で事務所へ行ってみると、古森先生の机の所につくしが置いてありました。今まで沢山の美味しい料理作ってもらっているので、「これを持って行けば、美味しい料理が食べられる。」と思ったようでした。今日は残念ながら時間がなくてつくしは食べることが出来ませんでしたが、「まだまだいっぱいあったけん、また採りにいくんよ。」と言って、降園していました。聞いた所によると、あのつくしは後で古森先生が料理をして食べる事になったそうです。
卒園児 元らいおん組担任 村田麻美 今日は卒園児の自由登園の日でした。制服を脱いで私服になった子ども達は、何となく大人びた表情で登園してきました。年長さんでも小学生でもなく「みんなは卒園児なんだよ。」と言われると、何となく照れくさい気持ちと本当に三葉幼稚園を卒園したんだという事を、こそばゆく実感している様でした。そんな中、一番ルンルンでこの日を待ち通しくしていたのは、年長の教師たちでした!体調をくずして会うことの出来ない子もいましたが、たくさんの子ども達が登園してくれて嬉しい気持ちでいっぱいでした。又、卒園式の日に、年中の先生や子ども達が作ってくれたアーチと、各クラスが心を込めて作ってくれた花束に囲まれて、最後の写真を撮りました。一人ひとりが素敵な表情で写る事が出来たのも、三葉幼稚園のみんなが家族のように暮してきたおかげだと、つくづく感じました。!138名の卒園児にとって三葉幼稚園が、これから大きくなっても心のより所となれば嬉しいなと思います。心がちょっと寂しくなった時、一度幼稚園に帰ってみて下さい。心が温まって元気になること受け合いです。
2008年2月25日 月曜日
先週末、年中児と年長児に「もうすぐお餅つきがあるからお休みのときに、散歩に行ってよもぎを見つけたら持って来てね。」と呼びかけていました。 すると、今日、早速きりん組のAちゃんとぞう組のkくんが持ってきてくれました。
そこで、陽の光が暖かいたんぽぽ組の前のテラスによもぎをより分けるコーナーをつくって見ました。それに気付いた好奇心旺盛な子どもたちが「なにしよるん?」「これ何のはっぱなん?」と集まってきました。「これをお餅に入れてたべるんよ」と話すと「ヘ これ食べれるんや」「おいしいんかな」と驚いた様子でした。「この小さな芽がおいしいんだって」という原田先生の言葉にHくんは「こんなに小さな葉っぱがおいしいんか・」とよもぎを手に取り芽を摘みながらつぶやいていました。お餅つきがとても楽しみな様子でした。そのテラスの横でプランターに植えたイチゴが小さな花をつけているのを見つけました。幼稚園で見つけた小さな春です。
今日たんぽぽ組は片付けをした後、みんなで戸外に出ました。そこで子供たちの色々な姿が見られました。この間までファンタジースペースに登れなかった子が登れるようになっていたり、補助付き一輪車に乗れるようになっていたり、鉄棒で逆上がりができる子もいました。全員で”あーぶくたった”をしたときはほとんどの子がルールを理解していて楽しく遊ぶことができました。また、途中でころんだ友達に、「大丈夫?」「痛かった?」と気遣う姿も見られました。この1年間のたんぽぽ組の子どもたちの成長は私にとって何にも代えがたい喜びです。私が初めて担任として受け持ったたんぽぽ組の子どもたちとの残り少ない生活を充分かみしめて心に刻んでおきたいと思います。
コメント (「大きな声で言えたよ!」 たんぽぽ組 吉本 多恵子 はコメントを受け付けていません)