幼稚園の日記(ブログ)

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2020年11月25日 水曜日

今日は子ども達が楽しみにしていた劇団バクさんによる人形劇の日でした。うさぎ組のYくんは登園して戸外に遊びに出ようとするKくんを呼び止め「お人形さんたちのバスが来るから気をつけんといかんのよ!」と声をかけていました。「去年もそうやったけん覚えてるんよ」と得意げに話すYくんの記憶力に驚きました。

実は、コロナが急激に流行りだし、人形劇の開催もぎりぎりまで悩んでいました。子ども達に見せてあげたいけどどうすれば良いか前日、園長を始めたくさんの教師で座席や間隔、換気、距離に注意し、環境を作りました。又、全員がマスクを着用して観劇することができたのは三葉の保護者ならではの応援だとありがたく思いました。劇団の方々もこれだけの人数の子ども達が安心して楽しめる場が設けられる園にはそれなりの保護者の信頼があるからこそ、と感動されていました。ありがとうございました。

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子ども達の「もういいかい?」で最初はハタハタさんによる手遊びです。ハタハタさんは男性なのですが、いろんな声色や表情を使い分けて歌ったり踊ったりしてくれるので子ども達はあっという間に劇団バクワールドに引き込まれました。

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今日のお話はイソップ物語の「田舎のネズミ、都会のネズミ」という話です。田舎に住むねずみとそのガールフレンドのねずみとそのおじいさんは人が少なく、自然いっぱいの村で野菜や麦や果物を食べて穏やかに暮らしていました。そこへ都会に行った友達から手紙が届き、急に遊びに来ることになりました。精一杯のおもてなしで、とうもろこしのスープや豆と麦を炒ったものを出したものの、友達には「アレルギーで食べられない」「おいしくない」と拒否されてしまいました。そして都会に来るように誘われました。興味津々で都会に出かけると、そこには今まで見たことない、食べたことのないご馳走でいっぱいでした。ケチャップとタバスコを間違えてたっぷりかけてしまい、とても辛いピザを食べてしまったり、水だと思って飲んだワインで酔っ払ってしまったりしていると、ドンドン!!と足音が!!人間がねずみの家を覗こうと指が出たり、猫がねずみを食べようと捕まえに来たりハラハラする場面がありました。怖い思いをした田舎のねずみは逃げるように都会から村に戻り、自分の住んでる場所の素敵さを再確認したのでした。

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子ども達の反応はとてもよく、マスク越しにも楽しんで大笑いしたり、ドキドキして目が丸くなったりする表情はかわいくて微笑ましかったです。さくら組のMちゃんは人間の大きな指や目が出る場面で、「見たいけど怖い、怖いけど見たい・・・」という気持ちで自分のハンカチを目のぎりぎりまで上げたり下げたりしながら見ていました。りす組のTちゃんは間隔をとって座っていたはずなのにドキドキのシーンでは隣の友達とすっと寄り添っていました。終わってからも楽しい人形劇のことで話は持ちきりでした。

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うさぎ組では人形劇の後、絵を描きました。それぞれ面白かった場面や感じ方が違っていて様々な絵ができました。「ガールフレンドのねずみがいたずらしているところ」「目がギョロギョロしているところ」「タバスコいっぱいのピザを食べているところ」中には「ハタハタさんが面白くて大好きでぎゅ~っと先生とぼくたちがくっついてところ!」と私がハタハタさんにくっついている絵を描いた子もいました!マスクを着けて見ている絵もあり、コロナが早く落ち着いてほしいなと、ちょっと切なく思ったのと、コロナでも子ども達にはたくさんの経験をさせてあげたいと改めて思いました。

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バクさんたちが帰る時、テラスや門から見送っていると、ぱんだ組のSくんは「あれ~?ねずみさん達は先に帰ったんやね。お手伝いの人だけが帰りよるね」とつぶやきました。「かわいい~!!」と嬉しい気持ちで降園のバスに乗ると、くま組のSちゃんは「あの大きな目はきっと後ろから棒で動かしよるんよ!」と自分たちの劇につながるようなイメージを持ったするどいつぶやきも聞かれました。

それぞれの学年で子ども達の感じ方、見方が違うんだねと教師間で楽しく話しました。

今日の観劇の仕方についてはバクさんにも「たくさんの配慮がされてあって、できる限りの対策をしてくれた」とお褒めの言葉を頂きました。安全、健康が一番なのでこれからどうしてもできないことが出てくるかもしれませんが、今日のように私たちのできることを万全に備えた上で子ども達にとって良い経験をさせてあげたいなと思いました。

ハタハタさんが「今日見られなかったお家の人にも教えてあげてね」と宿題をもらいました。ぜひ子ども達の言葉で「田舎のネズミ、都会のネズミ」をお楽しみください。

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