幼稚園の日記(ブログ)

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2013年5月31日 金曜日

今朝、登園してきた子どもたちはテラスにある大きなカゴを見て足を止めました。そこには先日、枝から収穫したそら豆がいっぱい入っていました。子どもたちも興味津々。所持品を片付けた子から順にかかわっていきました。そら豆の皮をむくと子どもたちはたくさんの発見や疑問を持ち、副園長に質問する姿も見られました。そしてその後、副園長から子どもたちの質問も含めてそら豆の話をしてもらいました。

皮のままのそら豆に「ごめん下さい」と言いながら子どもたちに「そら豆さんのお家の中がどうなっているか知ってる?」と聞くと「ふわふわのベットになってる。」と皮を開いた子どもたちがすぐに答えていました。「じゃあ何人のそら豆さんが入っているか?そのそら豆さんはくっついているか?」と質問が続くと子どもたちも自分たちなりに答えながら話に引き込まれていきました。「そら豆の中は一人ひとりお部屋があってそれぞれ別の部屋に入ってるんだよ。そしてふわふわのベットのお家に守られて、雨や風、虫さんが来ても大丈夫なんだよ。けどこの黒くなってしまっているそら豆はお家が壊れて水が入ってしまったから黒くなってしまったんだよ。早く取ってあげないといけなかったね。」と話してくれました。実は今回のそら豆には教師の反省があり、黒くなったからとあわてて根からすべて抜いてしまったのです。実の太ったものから収穫していかなければならなかったことと、黒くなってしまったのであればそのことも植物の生態として子どもたちに伝えるチャンスだったことを副園長の話を聞きながら改めて実感するようになりました。

それからも「そら豆についている黄色いものに気付いたかな。これはみんなとお母さんがへその緒でつながっていたのと一緒で、この黄色い所からお母さんに栄養をもらっていたんだよ。」ということや、「外の皮をむいていた年長さんが、どうしてそら豆の実の皮がパンと割れているの?って気付いたよね。これはみんなが赤ちゃんの時に着ていた服をそのまま来ているとどうなると思う?」「やぶれる?」「そうです。実が急に大きくなったのでお洋服が破れてしまったんだね。」と一つひとつ丁寧にわかりやすく話をしてくれました。そして、「今日は給食に一人1個ずつそら豆がお皿に入っているので洋服をとってあげて食べてね。」と話してもらうと「ヤッター」と大喜びでした。

その後、昨日からの約束のビワの収穫をしました。今回は副園長から収穫の仕方を聞き「先生たちを待っていたら遅くなるから自分たちで考えてしてね。」と話してもらったことで、目がキラキラし、動きも早くなりました。各自1個ずつ自分の手で収穫したビワは格別で友達のビワには目もくれず、大きくても小さくても大切に部屋まで持って行って洗うとそっと給食のお皿に置きました。なんとその満足そうな顔!!本当に良かったと思いました。収穫の際に副園長に誘ってもらい大きいビワの葉をかき分けて奥まで入ったAちゃんは「初めてジャングルに入った。」とかわいい表現で喜びを伝えてくれました。

今日は自分たちの採ったそら豆が入ったおいしい手作り給食に自分たちの収穫したビワのデザートでいつも以上に会話のはずむ給食の時間になりました。

今回のそら豆やビワの収穫を通して植物を育てる教育的意味や、食育の深い心の部分を勉強しました。これからも三葉ならではの食育や野菜の栽培を進めていきたいと思います。

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コメント (「そら豆とビワの収穫を通して…。」    河野拓成 はコメントを受け付けていません)