幼稚園の日記(ブログ)

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2008年10月14日 火曜日

 運動会が終わり、2日ぶりに登園してきた三葉っ子たち。教師を見つけて、いきなり「ビビビビ!」と、ウルトラマンのスペシウム光線をを出してきたさくら組のR君とY君。「Aちゃんね!走るん速いんよ!かけっこ1番やったんよ!」と、友だちに自慢しているひつじ組のA君。事務所で応援合戦を最初から最後まで一人で再現しているさくら組のK君。たくさんの子が、運動会の余韻を楽しんでいました。2週にわたって開催された秋の運動会は、子どもたちを大きく成長させ、一生の思い出として心に残ったのかなぁ・・・と感じ、嬉しく思いました。

 今日はあいにくの雨でしたが、三葉幼稚園は活気にあふれていました。作品展も少し意識し始め、子どもたちの創作意欲が急上昇です。ぺんぎん組のお部屋に入ると、すぐにM君が近づいてきて、「先生。僕絵の具がしたいから、絵の具出してほしいなぁ。」と言って、ブルシトを指さしました。そして、そばに居たHちゃんも、「私も。」と言ってほほえみました。Hちゃんは、1学期に比べてとても積極的になりました。教師や友だちの問いかけに、もじもじしてうまく答えられなかったり、嫌なことがあっても、言葉で伝えられず泣いたりしていた数ヶ月前。今ではあの頃がウソだったかのように、自分から友だちを誘い、欲求を言葉で伝えることができるようになっています。今日も、「青の絵の具がいるよ。先生、はい、どうぞ。」と言って、絵の具の原液を手渡してくれました。進級してから半年が経ち、トラブルも多く見られる年中児。主張したり、協力したり、時にはケンカしたり、ウソをついたり・・・。とても難しい年頃ですが、たくさんの経験を元に、一人ひとりが成長しています。

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 そして、今日の作品づくりの1番!の見所は、『木工』です。1階テラスでは、朝から「トントントントン!」と、とても心地よい音が響いていました。ざらざらだったり、つるつるだったり、分厚かったり、薄っぺらかったりと、様々な種類の木材、長さの違う釘、秋が感じられる、まつぼっくりやどんぐりなどの自然物。作品づくりにはもってこいの、整えられた環境を目の前にして、子どもたちの目はキラキラです。木材を組み合わせて、新幹線や飛行機、タンスやブランコなど、またたく間に作品が作られていきます。その中でもひときわ目立っていたのは、ぞう組のT君が作っていた『車』です。自分の顔よりも大きな板に興味を持ったT君は、それらを組み合わせて、丁寧に釘を打っていきました。それはそれは真剣に、熱中してトントン!と釘を打つ様は、大工さんの様でした。形が整ってくると、次は屋根作りに取りかかりました。ちょうどいい長さの木がないことに気づいたT君は、なんと・・・!(教師のアドバイスもあって)長さを測って、のこぎりで自ら木を切り始めました。途中、疲れてくじけそうになりましたが、それでもT君は、「最後までやる!」と言って、切り続けました。切った木をまた組み合わせ、それはそれは立派な車の形ができあがりました。すると・・・!そこで・・・! 『大事件』勃発!!! 通りかかったK君が、その車の上に乗って、座ってしまいました。・・・ガシャン!!!周りにいた子どもたち、教師、すべての人の動きが一瞬止まり、その方向を見ると、T君の車は・・・つぶれていました。T君の今までの苦労を見ていた教師は、思わず泣いてしまうほど、パニックになってしまいました。その様子で、自分のしてしまったことの重大さに気づいて、「ごめんね。」を連発するK君。誰もが、どうしよう、どうしよう、とあわてました。しかし、そんな中T君は、何も言わず、カナヅチと釘を手に取り、トントントン!と、修理を始めました。その背中は、「大丈夫。直せるよ。まかせといて!」と、語っているようでした。そして数分後、T君の車は見事に元通りになりました。さっきよりもっと頑丈に・・・。K君も、そのできあがった車を見て、再度心を込めた「ごめんなさい。」を言うことができました。友だちが心を込めて作った物=大切なもの、ということが分かったようです。そして、作った物を壊されても、『修理すれば直せるから大丈夫』という、T君の心の余裕に、感動しました。この事件を経験したことで、T君とK君は、何かを学んだはずです。子どもたちのかかわりを通して、私たち教師も考えさせられ、教えられることばかりです。三葉幼稚園で形成される社会。これからも、もっともっと発展していくことでしょう・・・☆すくすくと、一人ひとりが育っている毎日です。

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